犬猫の平均寿命・死因TOP3|獣医師が解説する長生きのための予防【2026年最新】🐕🐱

猫を笑顔で診察できう獣医師

最終更新日:2026年5月24日

犬の平均寿命は13.6歳、猫は12.3歳。死因1位は犬が腫瘍、猫が泌尿器疾患で、早期発見と日常ケアが寿命を大きく左右します。

犬猫の死因について

こんにちは、アロハオハナ動物病院かもがわ公園小動物クリニックの院長です。

私の子どものころは、ドッグフードがようやく世に出たような時代で、ほとんどのわんちゃん、ねこちゃんがご飯にみそ汁をかけただけの「ぶっかけごはん」を食べていました。今から40年くらい前にはわんちゃんの平均寿命は7年ほどだったようです。フィラリア予防薬もありませんでしたし。それが今では

わんちゃんの平均寿命は13.6歳

腫瘍、循環器疾患、泌尿器疾患の順で死因の多い順で並んでいます。

ねこちゃんの平均寿命は12.3歳

泌尿器疾患、腫瘍、循環器疾患の順で死因の多い順で並んでいます。

とくにねこちゃんで多い、慢性腎臓病をしっかりケアすると1.6歳も延命できるという結果が出ていますので、これは早期発見・早期治療のやりがいのある病気です。日頃のご自宅でのケアが大切です。一緒に頑張っていきましょう。

日獣会誌2022より


【1章】犬の平均寿命と推移

犬の平均寿命は現在13.6歳(日獣会誌2022)。40年前の約7歳と比べると、ほぼ倍近くに延びています。この背景には、総合栄養食ドッグフードの普及、フィラリア予防薬・ワクチンの定着、室内飼育の増加、そして動物医療の進歩があります。

犬種によって寿命には差があり、一般的に小型犬のほうが大型犬より長生きする傾向があります。トイプードルやチワワなどの小型犬は15〜17歳まで生きることも珍しくありませんが、ゴールデンレトリバーなどの大型犬は10〜12歳が目安です。

【2章】猫の平均寿命と推移

猫の平均寿命は12.3歳(日獣会誌2022)。完全室内飼育の普及が寿命延伸の最大の要因とされており、外猫・地域猫の平均寿命が3〜5年程度であることと比較すると、室内飼育の安全性がいかに大きいかがわかります。

猫は犬に比べて年齢を隠す(=症状を見せにくい)動物です。「元気そうに見える」うちから定期健診を受けることが、長生きの鍵となります。

【3章】犬の死因TOP3:詳しく解説

第1位:腫瘍(がん)

犬の死因の約27%を占める最多の死因です。特に乳腺腫瘍・脾臓腫瘍・リンパ腫・骨肉腫が多く見られます。避妊手術を早期に行うことで乳腺腫瘍のリスクを大幅に下げられることが知られており、予防の観点からも非常に重要です。7歳以降は年に1〜2回の健康診断で腫瘍マーカー検査や画像診断を検討しましょう。

第2位:循環器疾患(心臓病)

小型犬に多い僧帽弁閉鎖不全症が代表的です。「咳が増えた」「疲れやすくなった」「夜中に起きる」などのサインは心不全の初期症状の可能性があります。チワワ・キャバリア・マルチーズなどの犬種は特に注意が必要です。早期に投薬管理を始めることで、QOL(生活の質)を保ちながら寿命を延ばすことができます。

第3位:泌尿器疾患(腎臓病・膀胱炎など)

慢性腎臓病(CKD)は高齢犬でも増加しています。多飲多尿、食欲低下、体重減少が主なサイン。定期的な血液検査・尿検査で早期発見が可能です。

【4章】猫の死因TOP3:詳しく解説

第1位:泌尿器疾患(慢性腎臓病)

猫の死因の最多で、全体の約30%を占めるとも言われます。慢性腎臓病(CKD)は猫にとって「宿命の病」とも呼ばれるほど一般的で、特に7歳以上の猫の約30〜40%が何らかの腎機能低下を抱えているとされています。

重要なポイント: 慢性腎臓病を早期に発見・治療することで、平均1.6歳の延命効果があるというデータがあります(日獣会誌2022)。早期診断のためには、SDMAという血液検査が有用で、従来のクレアチニン値より早い段階で腎機能低下を捉えられます。

ご自宅でできるサインチェック:

  • 水をよく飲む・おしっこが増えた
  • 食欲が落ちてきた
  • 毛並みが悪くなった、毛づくろいをしなくなった
  • 体重が少しずつ減っている

これらに気づいたら、早めに受診してください。

第2位:腫瘍(がん)

猫ではリンパ腫・乳腺腫瘍・扁平上皮がんが多く見られます。猫の乳腺腫瘍は約80〜90%が悪性とされており、犬(約50%)より悪性率が高いのが特徴です。避妊手術(特に初回発情前)での予防効果が高いことが知られています。

第3位:循環器疾患(心筋症)

猫では肥大型心筋症(HCM)が最も多い心臓病です。無症状で進行することが多く、突然倒れるまで気づかないケースも。特にメインクーン・ラグドール・スコティッシュフォールドなどの猫種は遺伝的リスクが高いため、定期的な心臓超音波検査をお勧めします。

【5章】死因を予防するためにできること

対策
年1〜2回の健康診断✅ 7歳以上は特に重要✅ 7歳以上は年2回推奨
血液検査・尿検査✅ 腫瘍・腎臓・心臓の早期発見✅ CKD早期発見に必須
避妊・去勢手術✅ 乳腺腫瘍・子宮疾患を予防✅ 乳腺腫瘍リスクを大幅減少
食事管理✅ 肥満は心臓・関節に負担✅ 腎臓に優しい食事を選ぶ
室内飼育(猫)✅ 寿命が平均3〜5倍に
定期的な歯科ケア✅ 歯周病は心臓病に波及✅ 同様

【6章】何歳から「シニア」?年齢と健康管理の目安

犬も猫も、一般的に7歳からシニア期と呼ばれます。ただし小型犬・猫は10歳以降が「高齢期」の本番です。

人の年齢に換算すると、犬・猫の7歳はおよそ44〜50歳相当。ちょうど人の中高年に差し掛かる時期と同じで、生活習慣病のリスクが高まる年代です。

シニア期に特に注意したい変化:

  • 飲水量・排尿量の変化
  • 体重の増減(特に減少)
  • 活動量の低下
  • 食欲の変化
  • 毛並みや皮膚の変化

「歳だから仕方ない」と思っていることが、実は治療できる病気のサインであることも多いです。気になることがあれば、お気軽にご相談ください。

【Q&A】よくある質問10選

Q1. 犬の平均寿命は何歳ですか?
A. 日本獣医師会(2022年)のデータによると、犬の平均寿命は13.6歳です。40年前の約7歳と比べると大幅に延びています。

Q2. 猫の平均寿命は何歳ですか?
A. 猫の平均寿命は12.3歳(日獣会誌2022)です。完全室内飼育の猫はさらに長生きする傾向があります。

Q3. 犬の死因で最も多いのは何ですか?
A. 犬の死因第1位は腫瘍(がん)です。次いで循環器疾患(心臓病)、泌尿器疾患の順です。

Q4. 猫の死因で最も多いのは何ですか?
A. 猫の死因第1位は泌尿器疾患(特に慢性腎臓病)です。次いで腫瘍、循環器疾患が続きます。

Q5. 猫の慢性腎臓病は治りますか?
A. 完治は難しいですが、早期発見・早期治療で平均1.6歳の延命が期待できるというデータがあります(日獣会誌2022)。食事療法・点滴・投薬管理などで進行を遅らせることが可能です。

Q6. 犬・猫のがんは予防できますか?
A. 完全な予防は難しいですが、早期の避妊手術で乳腺腫瘍のリスクを大幅に下げられます。また、定期健診による早期発見が予後改善に大きく貢献します。

Q7. 猫はなぜ腎臓病になりやすいのですか?
A. 猫はもともと砂漠由来の動物で、水をあまり飲まない性質があります。そのため腎臓に負担がかかりやすく、慢性腎臓病が非常に多い動物種です。ウェットフードの活用や新鮮な水の提供が予防の一助となります。

Q8. 健康診断はいつから始めればいいですか?
A. 若いうちから基準値を把握するために、成犬・成猫になったら年1回の健康診断をお勧めします。7歳以降はシニアとして年2回が理想的です。

Q9. 犬の心臓病の早期サインは?
A. 「咳が増えた」「運動を嫌がるようになった」「夜中や明け方に咳をする」などは心臓病の初期サインである可能性があります。小型犬のオーナーさんは特に注意してください。

Q10. 室内飼育にするだけで猫の寿命は延びますか?
A. 大きく延びます。外猫や地域猫の平均寿命が3〜5年程度なのに対し、室内猫は12歳以上が平均です。交通事故・感染症・外傷・他の動物とのトラブルなどのリスクがなくなるためです。

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