こんにちは、アロハオハナ動物病院かもがわ公園小動物クリニック院長です。
ヒョウモントカゲモドキを飼育している方の中には、目が白く濁ったように見える「foggy eye(フォギーアイ)」という症状を耳にしたことがある方もいらっしゃると思います。
SNSや飼育者同士の情報交換でもよく話題になりますが、実はこの「foggy eye」という言葉は医学的な診断名ではなく、飼い主さんや愛好家が「目が曇って見える状態」をまとめて呼んでいる俗称です。
動物病院で診察をすると、その原因は一つではなく、いくつかの異なる病気やトラブルが隠れていることがあります。今回は、「foggy eye」の原因やご家庭での注意点、そして動物病院での治療について解説します。

「foggy eye」のよくある原因
1. 脱皮不全
- ヒョウモントカゲモドキは全身の皮膚だけでなく、目の周囲も薄い膜のような皮膚で覆われています。
- 湿度が不足したり、隠れ家が乾燥していると、目の周りの皮膚がうまく剥がれずに残ってしまうことがあります。
- その結果、その皮膚が目の表面に白い膜がかかったように見え、「foggy eye」と呼ばれる状態になります。
2. 外傷や異物の混入
- 床材の砂や木片が目に入ったり、餌昆虫にかじられて目を傷つけてしまうケースもあります。
- 小さな傷でも、角膜(黒目の表面)に傷がつくと白く濁って見えます。
3. 感染症(細菌・真菌)
- 角膜に傷がついた後、細菌やカビが感染すると「角膜炎」となり、さらに白濁や腫れが強くなります。
- 放置すると失明につながる危険があるため、早期の治療が必要です。
4. 白内障など加齢や代謝の問題
- 高齢のヒョウモントカゲモドキでは、水晶体が濁る「白内障」や、ビタミンA不足による角膜の異常が見られることもあります。
- この場合は治療ではなく、病気と上手に付き合うためのケアが中心になります。

飼い主さまがご自宅でできること
- 湿度管理:脱皮不全の予防には、しっかり加湿したシェルター(ウェットシェルター)を設置することが大切です。
- 飼育環境の見直し:床材の粉塵が多い場合はホコリの立たない素材のものに変える、餌昆虫を放置しない、など工夫しましょう。
- 無理に触らない:白く見えるからといって、綿棒やピンセットで無理に取り除こうとすると、角膜に深い傷をつけてしまうことがあります。

動物病院での検査と治療
動物病院では、以下のような検査を行ないます。
- フルオレセイン染色:角膜に傷(潰瘍)がないかを確認する検査
- 細菌培養:感染が疑われる場合、原因菌を調べる
- 眼科的検査:眼科専門病院では顕微鏡や細隙灯などで、角膜や水晶体の状態をチェック
治療は原因によって異なります。
- 脱皮不全 → 眼の表面を洗浄し、残った皮膚を安全に除去
- 感染症 → 抗菌点眼薬や抗真菌薬を使用
- 外傷 → 点眼+安静管理
- 白内障 → 基本的には治療が難しく、環境を整えて生活の質を保つケアが中心

「foggy eye」は愛好家の間で広く使われている言葉ですが、獣医学的には原因を特定することが大切です。
単なる脱皮不全なら家庭での工夫で改善することもありますが、感染や外傷が関係している場合には、早めの動物病院受診が必要です。
もしヒョウモントカゲモドキの目が白く濁って見えるときは、
「ただの脱皮不全だろう」と自己判断せず、ぜひ当院にご相談ください。
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