陸棲カメでよく見られる、ラニーノーズシンドロームについてのお話です。
ラニーノーズとは鼻水が出ているということです。

カメが鼻水が出る原因はたくさんありますが、何が原因かはなかなか分からないので、鼻水が出ている症状を示す病気を一括りにして呼びます。
おそらく寒冷感作と床材の曝露が多いと考えています。
寒冷感作とは、適温以下での飼育を言います。これは、すぐに症状が出るわけではなく、いわゆるボディーブローのようにじわっと効く感じです。(スポーツに無知なので、合っているか分かりません)
免疫が落ちてしまい、何でもない微生物にやられてしまいます。これを日和見感染といいます。
また、床材は埃がたつものはすべて疑わしいです。まずは、人工芝、ペットシーツ、新聞紙などの、
埃のたちにくいものを使いましょう。
治ってからも、できれば、上記の素材が安心です。いつまで病原体を排出しているか分からないので、
上記の毎日交換できる素材がお勧めです。
例えば、砂、ヤシガラ、ウッドチップなどは、誤飲事故の受診例が多いこともあり、お勧めできません。

検便で消化管の寄生虫が否定的になったら、石板、大きな砂利などは、毎日、きれいにできる条件なら、棲息域の再現としては見栄えもいいかもしれません。
治療は、落ちた免疫を上げるために、まずは保温しましょう。
消化管に寄生虫がいると、そちらに免疫が使われてしまうので、駆除しましょう。
ネブライジングが有効かもしれませんので、薬剤を霧状にして、吸ってもらうこともあります。
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