こんにちは!アロハオハナ動物病院かもがわ公園小動物クリニック院長です。
猫は環境の変化に敏感な動物であり、動物病院への通院は大きなストレスになります。しかし、飼い主さまに適切な準備をしていただくことで、猫ちゃんの不安を最小限に抑え、スムーズな診察が可能になります。本記事では、猫ちゃんを動物病院にお連れいただく際に実践してほしいポイントを詳しく解説します。

0. キャリーの準備
①猫専用キャリーを入手する
猫専用キャリー以外のものに入れてご来院されると、診察できないばかりか、思わぬトラブルが生じることがございます。
② 開口部の大きな製品を選ぶ
ショップには大きさ、重さ、素材などさまざまなタイプのラインナップがありますが、間口が大きく、少なくとも、上部が開口できるものを選んでください。
③ 1キャリー1猫
生後間もない子猫でない限り、必ず、そのキャリーには、一人だけを入れてお越しください。

1. 診察前の準備
① キャリーに慣れさせることが重要
猫ちゃんにとってキャリーは、動物病院へ行くときだけに使用されるものではなく、普段から安心して入れる場所であることが理想です。
- キャリーを普段から出しておく
多くの飼い主さまが、通院のときだけキャリーを取り出すため、猫ちゃんがキャリーを警戒し、入るのを嫌がる原因となります。日常的に部屋の隅に置いて、猫ちゃんが自由に出入りできるようにしましょう。 - 快適な環境を整える
キャリーの中に普段使っているブランケットやタオルを敷くことで、馴染みのある匂いが猫ちゃんを安心させます。また、フェリウェイ(猫用フェロモン商品;当院で処方できます)をキャリーの内部にスプレーすると、リラックス効果が期待できます。
② 事前の健康チェック
通院の際は、猫ちゃんの健康状態について簡単にメモを取っておくと、獣医師に的確な情報を伝えやすくなります。とくに下記の項目については、事前にLINEでお知らせくださいね。
- 記録しておくべき情報の例
- 食欲や水の摂取量に変化はないか
- 便や尿の回数、異常はないか
- くしゃみ、咳、嘔吐などの症状はあるか
- 異常がある場合には、いつから症状が出始めたか
- 経過の推移はどうか
事前に情報を整理しておくことで、診察をスムーズに進めることができます。
③ 診察のタイミングを考える
あなたの猫ちゃんが比較的リラックスしている時間帯に予約を取るのも重要です。午前中よりも午後の方が落ち着いている場合が多いため、あなたの猫ちゃんの生活リズムを考慮して予約を入れましょう。

2. 来院時の注意点
① 移動中のストレスを最小限に
- キャリーはシートベルトで固定
車の中でキャリーが揺れると、猫ちゃんの不安が増します。シートベルトなどを利用してキャリーをしっかり固定し、安全に移動できるようにしましょう。 - 静かな音楽やタオルでカバー
移動中、猫ちゃんが周囲の景色や音に驚かないよう、キャリーの上からタオルなどをかけるのも有効です。優しい音楽を流すことで、落ち着く子もいるようです。
② 病院の待合室での工夫
一般的に動物病院の待合室は、犬や他の動物の鳴き声が響くこともあり、猫にとってストレスの大きい環境です。しかし、当院では完全予約制として、ほかの動物の鳴き声や姿に驚くことがないように考慮しています。
- キャリーは床に置かない
キャリーを床に置くと、他の動物が近づいたときに猫が驚いてしまいます。可能であれば膝の上や椅子の上に置くとよいでしょう。当院では、この心配はございません。 - 待合室が混雑している場合は車内待機も検討
混雑時には受付を済ませた後、車内で待機できるか確認すると、猫のストレスを軽減できます。これも、当院では心配はございませんが、検査の結果が出るまでの待機時間などでは、一緒にお車で過ごしていただいています。

3. 診察時のポイント
① 獣医師への情報提供
獣医師に猫ちゃんの状態を適切に伝えることが、正確な診断につながります。
- 事前に準備した健康チェックメモを活用し、獣医師に必要な情報を漏れなく伝えましょう。
- 写真や動画は診断をする上での強力なツールになります。当院では、問診票ご回答時にスマホから事前に送信しておいてください。
② 猫が落ち着けるよう配慮する
- 獣医師が診察しやすいよう、飼い主さまも落ち着いて対応しましょう。
- キャリーから猫ちゃんを出す際は、焦らずゆっくりと行ない、様子を見ながら対応することが大切です。
- 診察台の上では、猫ちゃんの体を優しく支えたり、声をかけて安心させたりすることも有効です。

4. 診察後のケア
① 帰宅後は静かに過ごさせる
診察が終わって家に戻った後、猫ちゃんは緊張や疲労を感じています。
- すぐに自由にさせる
キャリーから猫ちゃんを出した後、無理に触れたり遊びに誘ったりせず、猫ちゃんが自分からリラックスできるようにしてあげましょう。 - 食事や水を与えるタイミングに注意
診察中に興奮していた場合、食事の時間だとしても、すぐに与えると吐くことがあります。とくに指示がない場合には、少なくとも30分から1時間くらいして落ち着いてからにしましょう。
② ポジティブな経験として記憶させる
動物病院に行くことを「嫌なこと」ではなく、「特別な体験」として記憶させる工夫も大切です。
- 帰宅後に好きなおやつをあげる
通院の後にはご褒美としておやつをあげることで、動物病院に行くことへのネガティブな印象を和らげられます。 - 遊びで気分転換
猫がリラックスしているようであれば、お気に入りのおもちゃで遊ぶことでストレス発散を促せます。

猫ちゃんを動物病院に連れて行くことは、飼い主さまにとっても猫ちゃんにとっても大きなイベントです。しかし、事前の準備と適切な対応によって、猫ちゃんのストレスを最小限に抑え、スムーズな診察を受けることができます。
✅ 猫が安心できるキャリーを用意し、普段から慣れさせる
✅ 健康状態を事前に記録し、獣医師に伝えやすくする
✅ 動物病院の待合室では、猫が落ち着けるようにサポートしてあげる
✅ 診察後は猫を静かに過ごさせ、ご褒美を用意する
これらを実践することで、猫ちゃんの健康管理をより良いものにすることができます。大切な愛猫のために、ぜひ試してみてください。
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