猫下部尿路疾患(FLUTD)について

ネコ

猫と一緒に暮らしてみると、その可愛さや愛らしさに心を奪われることでしょう。

しかし、忘れがちなことがあります。

それは、猫たちの健康を守る責任があるということです。

特に、下部尿路疾患という病気については、飼い主の皆さまに知っていただきたい重要な情報があります。

これは猫にとって非常に一般的な病気です。この疾患は、尿路結石や尿道閉塞を引き起こすことがあり、猫の健康と幸福に大きな影響を及ぼします。

では、なぜFLUTDが発生するのでしょうか?

主な要因は以下の通りです。

水分摂取不足

ドライフードのみを与えることで、水分摂取が不十分になることがあります。これにより、結晶や結石が形成されやすくなります。

運動不足

屋内飼育が一般的になった現代では、交通事故やケンカ外傷・感染などは幸い激減しました。その反面、十分に運動する機会が減ってしまいました。

運動不足は猫の体重増加やそれに伴うストレスは尿路の正常な機能に影響を与え、リスクを高めます。

代表的な症状を見ていきましょう。

頻尿:おしっこに行く回数が増える

血尿:おしっこに血液が混じる

排尿困難:おしっこに時間がかかる

おしっこのポーズにも特徴があります。

・正面ではなく、下を向く

・背中が丸まっている

・腰が緊張してこわばる

・かかとがいつもより上がっている

これらの姿勢も覚えておかれるといいです。

では、FLUTDを予防するためにはどうすれば良いのでしょうか?以下に、簡単な予防策をご紹介します。

水分摂取を促す

常に清潔な好みの水を提供しましょう。

噴水のような水の動きがあるファウンテンタイプは一度お試ししていただきたいです。

また、ドライフードだけでなく、ウエットフードを用いて、ミックスフィーディングも取り入れるようにしましょう。これにより、尿路内の結晶や結石の形成傾向を軽減できます。

栄養指導という形で、最適なフードの選択をお手伝いさせていただきます。こちらからメーカーサイトもご覧ください。

適度な運動を提供する

猫のための遊び道具や遊び場を用意し、定期的に遊んであげましょう。また、体重管理にも注意しましょう。

ストレスを軽減する

ストレスを感じないようにするためには、穏やかで安定した環境を提供することが重要です。猫の習慣を尊重し、誰にも邪魔されない安全な場所を提供することでストレスを軽減できます。

ストレス用サプリメントも各種使えます。こちらからご自身でチョイスされてもいいですし、ご相談いただければ、ご一緒に決めていくこともできます。

FLUTDは早期に発見され、適切な治療が行われれば管理可能です。しかし、無視してしまうと深刻な合併症を引き起こす可能性があります。

愛する猫の健康と幸福を守るために、日常的なケアと予防策を実践しましょう。

当院がFLUTDの予防に関する情報を提供することで、猫を飼っている皆さまがよりよい猫のケアを行ない、猫たちが健康で幸せな生活を送ることをスタッフ一同願っています。

____________________

FLUTDのことなら、かもがわ公園小動物クリニック

愛知県豊田市東山町の動物病院、アロハオハナ動物病院

関連記事

  1. 血液

    犬と猫の採血法

  2. ウサギ診療

    ウサギのFACT FILE

  3. トカゲ診療

    低カルシウムにご用心

  4. ビーバー

    ビーバーの狂犬病

  5. フェレット診療

    フェレットの副腎疾患について

  6. 犬少女

    成犬のデンタルケアについて

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。