こんにちは!アロハオハナ動物病院かもがわ公園小動物クリニック院長です。
【健康情報】砂糖・人工甘味料入りドリンクとアルツハイマー病リスクの関係
最近の国際的な研究で、砂糖や人工甘味料を含む飲み物の摂取が、アルツハイマー病のリスクを高める可能性があることが示されました。これは、人間の認知機能や脳の健康に関心をもつ私たち獣医療従事者にとっても無関係ではない、大変興味深い知見です。
この研究では、過去に発表された複数の観察研究を統合して分析する「メタ解析」という手法が用いられました。その結果、以下のような傾向が明らかになりました。

✅ 主な研究結果
- 加糖ドリンク(清涼飲料水など)を多く摂取する人は、そうでない人に比べてアルツハイマー病のリスクが約1.5倍高いという関連が確認されました。
- 人工甘味料入りドリンク(ゼロカロリー飲料など)についても、約1.4倍リスクが高まる傾向が見られました。
- 一方で、「ソフトドリンク全体」としての分類では、明確なリスク上昇は見られませんでした。
🔍 確実性と今後の課題
この研究結果の信頼性は「中程度」とされています。つまり、ある程度信頼できるものの、さらなる研究によって結論が変わる可能性もあるという意味です。とくに、なぜこれらのドリンクが脳に悪影響を及ぼすのか、そのメカニズムの解明が今後の重要な課題となっています。
🐾 動物の医療とのつながり
人間の食習慣や健康意識は、ペットの健康管理にも影響を与えます。日常的に糖分や人工甘味料を多く摂る飼い主さんは、知らず知らずのうちにペットにも不適切なおやつを与えてしまっているかもしれません。
とくに糖分の多い果物や、人工甘味料(※キシリトールなどは犬にとって非常に危険です)を含む加工食品は、ペットの健康を脅かす原因にもなりえます。

✨ 健康は「飲み物選び」から
今回の研究は、飲み物の選び方が将来の脳の健康に関係してくる可能性を示しています。これは人間だけでなく、大切な家族であるペットにとっても同じです。
私たちの動物病院では、ペットの健康だけでなく、飼い主さまの健康意識も一緒に高められるような情報発信を心がけています。
※本記事は、2025年6月に国際学術誌に掲載された医学研究をもとに、内容を一般向けにわかりやすく要約したものです。














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