OUR CLINIC
~当院受診をご検討されている初めての皆さまへ~
「ペットと飼い主さまの健康的な共生を目指し、丁寧な問診と治療を提供し、緊急時には迅速な対応を心掛けています。」
数ある動物病院のなかで、当院受診をご検討いただき、誠にありがとうございます。
皆さまの貴重なお時間、精神的・経済的なご負担を考え、受診前に是非ご一読いただきたい内容でございます。
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当院の特徴、治療方針・流れなどについて書きました。
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初診の方向けに、受診を決めていただく際の参考になれば幸いです。
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Alohaは「こんにちは」、Ohanaは「家族」という意味です。
近年では、あらゆるペットが、可愛がるだけではなく、一緒に暮らす「ライフパートナー」として、われわれ人のかけがえのない存在となってきています。
彼らを「Ohana」として受け入れていらっしゃる飼い主さまのお力になれるように、精一杯努めていきたいと思っております。
また、私自身も家族の支えがあってここまで来ることができ、とても感謝しています。
この想いから、アロハオハナ動物病院かもがわ公園小動物クリニックと名付けました。
当院のミッションを「ペットとひとの健康的で幸せな共生のために、知識と思いやりを通じて、日本における健全なペット文化を醸成します。」と掲げています。
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①獣医師の人柄について
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いわゆる「二コニコ笑顔の優しい動物のお医者さん」をご想像されていると、がっかりされると思います。
限られた診療時間の中で色々とお伝えしたいのですが、お恥ずかしながら口下手で、なかなかうまくお伝えできないこともあるかと思います。
どうぞご遠慮なく、お気軽にご質問をいただけますと幸いです。
飼育環境、お食事などについても改善していただきたい点がある場合には、不快に思われる方がいらっしゃるかもしれませんが、私の思うところをお話させていただきます。
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②診療コンセプトについて
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皆さまの大切なペット(コンパニオンアニマル、伴侶動物ともいいます)が病気から回復するには、その子本人のもつ治癒力の上に、さらに、飼い主ご家族さまのケア・手当て(ハンドパワー)を重ねていくことがもっとも大切だと考えています。当院は、高度な専門知識をもつ経験豊富なスタッフによる、安心と信頼のケアをご提供します。そして、ご家庭ではその綿密な健康管理サポートに基づいて、愛情あふれるケアを、ご家族としてのペットに施していただきたいのです。
私たちが提供させていただく獣医療のサポート、飼い主さまの愛情、その子の自然治癒力が三位一体となり病気に立ち向かうというのが理想です。
ペットは近年「コンパニオンアニマル」で、「愛玩動物」として可愛がるだけの存在ではなくなってきています。
「ライフパートナー」としての認識が強くなってきているのです。
まさに、 OHANA なのです。
そのペットたちが健康でいることは、飼い主さまの健康にもつながると考えています。
また、飼い主さまが動物、獣医療に対して関心を広げることは、ペットに最適な環境を与えることにもなります。
適切な飼育方法を知らなかったり、病気の初期症状を知らないばかりに、病気が進行してしまっている状態を回避してもらいたくて、診療に取り組んでいます。また、その飼い主さまの飼育マナーが悪いばかりに、その動物が嫌いな人が増えてしまうことを憂いています。お金がなくて治療費が払えないなら、仕方ないかもしれません。その病気が不治の病であれば、できることをやってあげるしかないかもしれません。しかし、前記のことが原因で、病気になったり、その動物が嫌いになる人が増えるのは避けたいんです。
ここから、当院のミッション「ペットとひとの健康的で幸せな共生のために、知識と思いやりを通じて、日本における健全なペット文化を醸成します。」が生まれました。
当院では動物の治療、予防を通じて、ご家族の皆さまが幸せになるための、トータルペットケアサービスをご提供させていただきます。
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③当院の診療方針
~診療時間が短くて不安? LINEでゆっくりうかがいます。事前問診であなたの声を大切にします~
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当院では、問診を重視して、さまざまなことをお伺いします。
というのは、皆様このようなご経験がおありでしょうか?
自身の病気で病院を受診すると、3分くらいで診療が終わってしまいませんか?
私は、もっと医師と話をしたいのですが、次に待っている方のことを考えると、できません!
この程度の話で体調不良の原因が分かるの?
「一発診断」できるような病気もあるとは思いますが、もっと話を掘り下げて聞かないと!と、思っています。
入院すれば、病棟担当の医師「ホスピタリスト」としっかり話ができるのかもしれませんが、それも厳しそうですね。
私はもっと、現状を伝えたい!
皆様も同じではないでしょうか?
これを解決するのが事前問診です。
対面では、長時間かけることはできかねますが、LINEであれば、隙間時間を見つけて、やり取りができます。
文章も、写真も、そして動画までも!
LINEさまさまです。
そして、詳しい問診のあと、その子の状態を診せていただいた上で(動物の種類、状態によっては触れることがストレスとなり、危険な状態に急変させる場合もあるため、あえて触診さえも控える場合もあります)、必要に応じて、検査をご提案させていただきます。
検査内容、費用などにご納得していただいた上で、進めていくよう心掛けております。
そのために、丁寧なカウンセリングが必要で、問診に時間がかかるエキゾチックアニマルでは、事前のLINEでのやりとりで問診をさせていただきます。
この一連の流れを診療しながらやりとりさせていただいております。
ですので、すぐに診療をご希望の方は、当院では満足が得られないと思いますので、他院の受診をお勧めしております。
そのような事前の問診準備で、診療内容、対応可不可、費用のご相談をさせていただきます。
そのようにして当日の対面診療での時間をセーブしています。このような進行過程を踏むことで、個別対応の治療計画ができあがります。
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④救急救命時の診療
~救急・重症時、時間が命です。詳細説明難しい場合もあります。ご家族の意思を尊重し、最善策を共に考えます。~
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救急、重症の場合は、わたくし獣医師一人でゆっくりとご家族さまにご説明・了解を取りながら同時に、救命措置を行なうことは困難です。
アメリカでの獣医救急分野では1症例に4人必要と言われています。
時間が勝負となり、命が最優先ですので、処置の詳細、費用、そして毛を刈らせていただくことなど、事前にすべてをお伝えすることができかねますので、ご了承ください。
ご不安な方はスタッフの人員が潤沢に確保されているような病院様を受診されてください。
当院のような救急24時間を志している動物病院にご賛同していただき、ぜひご援助ください。
それらの結果をもとに、病気の状況、今後の治療方針をご説明させていただきます。
治療方針がいくつかある場合や、入院や手術についても、決して私がそれを強制することはせず、メリット、リスク、デメリットなどをしっかりお伝えしながら、飼い主さまに選択をしていただいております。
これらのご説明の際、とくに寿命の短い動物さんたちをご家族の一員とされている方々には、検査、治療、手術のどれをとっても、不安がつきまとうと思います。
ご家族の一員である、愛するペットの余命など考えたくない、そういう話に触れてほしくない、というお気持ちも、重々承知しております。
しかし、その子に残された時間も視野に入れ、最期を迎える時まで、どう安楽に過ごしてもらえるかをご家族で相談していただき、後悔のないように決断をしていただいております。
安心できる明るいお話ばかりできたら一番ですが、残念ながら寿命の短い動物さんたちが病院に来られるような症状がはっきり表れている場合には、不安でつらいお話をしなければならないことが多くなってしまうのが実情です。
つらい現実にはなりますが、それを受け止めていただいた上で、身近に一緒に過ごしてきた、たくさんの想いのある、そのご家族皆さまで決断された方針(治療するもしないも、手術するもしないも)が、その子にとっても最善策として、ご相談、治療にあたらせていただきます。
⑤動物看護師の役割
入院している患者さん(動物たち)について、「病棟指示」ということで、獣医師から他職種へ指示出しをすることで診療補助をしてもらうことがあります。獣医療における他職種とは今やほとんどが国家資格を有する動物看護師ということになります。人の医療制度では、法律でしっかりと決められていることがあります。動物病院では、動物看護師の能力の範囲内で実施できるか否かに関して、獣医師の判断を前提にして、彼女たちに診療補助をしてもらうことがありますが、法律でしっかり決められているとは言えない状況です。ここは指示出しをする獣医師が適切で、分かりやすい、実践的な指示を出す必要があります。厚労省から出ている資料を参考に考えてみます。
・対応可能な患者の範囲が明確にされていること
・対応可能な病態の変化が明確にされていること
・指示を受ける動物看護師が理解し得る指示内容(判断の規準、処置・検査・投薬内容など)が示されていること
・対応可能な範囲を逸脱した場合に、早急に獣医師に連絡を取り、その指示が受けられる体制が整理されていること
これらを大きく分けると具体的指示とそれ以外の包括的指示になります。
◎包括的指示
獣医師と動物看護師との間で指示内容の認識に齟齬が生じないように、標準的プロトコールやクリティカルパスなどのマニュアルや文書が必要です。動物看護師が患者の状態に応じて柔軟に対応できるように、獣医師が患者の病態の変化を予測して、その範囲内で動物看護師が実施すべき行為についての一括した指示です。
●標準的プロトコール
具体的な処置・検査・投薬およびその判断に関する基準を整理しておく
●クリティカルパス
処置・検査・投薬を含めた詳細な診療計画
◎具体的指示
獣医療行為を実施する際に伴う様々な判断(実施の適否や実施方法など)について、動物看護師が裁量的に行なう必要がないようにできるだけ詳細な内容に落とし込んだ指示
・バイタルサインの測定頻度と対応:体温、脈拍、呼吸数、血圧、意識レベル
・安静度・清潔・飲水食事指示
・投薬・持参薬指示:開始、変更、中止
・周術期の指示
・モニター装置測定指示:ECG、体温、SpO2
・疼痛・発熱時等の指示
・嘔気・嘔吐時の指示
・血液検査異常時の指示
・排尿観察の指示
・排便観察の指示
・不眠・不穏時の指示
獣医師が書いた指示簿の基本原則から、安静度・食事の管理や発熱・嘔吐・下痢などの病態変化に対する指示など、入院時および治療中の指示についていろいろ学ぶ場面があります。しかし、この分野の教育は獣医療では後れを取っています。動物看護師にとってなかなか体系的に学ぶ機会が少ない病棟指示について、網羅的にノウハウを学べる機会が創出できたらいいと考えています。