獣医師監修】子猫のしつけ決定版!噛む・爪切り・投薬を克服し一生ハッピーに過ごすためのトレーニング法
新しい家族として子猫を迎えた皆さま、おめでとうございます!子猫との生活は毎日が発見の連続ですね。しかし、同時に「爪切りを嫌がる」「手を噛んでくる」といったお悩みも出てくる時期ではありませんか?
実は、「子猫期」に行うトレーニングは、単なるしつけではありません。将来の病気の治療や診察をスムーズにし、猫ちゃんの寿命や生活の質(QOL)に直結する非常に重要な「医学的介入」なのです。今回は、もみの木動物病院の村田香織先生のウェビナーに基づき、一生の宝物になるトレーニングの秘訣を詳しく解説します。
こんにちは。アロハオハナ動物病院かもがわ公園小動物クリニック院長です。インプットだけでなく、アウトプットが大事ですので、自分自身の復習を兼ねて、皆さまにお伝えしようと思います。

1. なぜ「心のケア」が治療に必要なのか?
猫ちゃんにとって、病院での診察や体を抑えられる「保定」は、私たちが想像する以上のストレスです。研究では、短時間の保定だけでストレスホルモンであるコルチゾールが有意に上昇し、通常の2〜3倍に達することが報告されています。
このストレスは、単に「怖がる」だけでは済みません。免疫機能の低下、病気の治癒遅延、食欲不振を引き起こし、特発性膀胱炎(FIC)などの疾患を悪化させる原因にもなります。 当院では、恐怖・不安・ストレス(FAS)を最小限に抑える「Fear Free®(フィアフリー)」という考え方を取り入れています。子猫のうちに病院やハンドリング(体に触れること)に慣れておくことは、診断の精度を高め、より質の高い獣医療を受けるための下準備なのです。

2. 「投薬」を拷問ではなく、毎日の楽しい儀式に
猫ちゃんの投薬成功率は、ワンちゃんの79%に対し、わずか39%というデータがあります。無理な投薬は猫に「飼い主が近づくと逃げる」「攻撃する」といった恐怖学習を植え付け、飼い主さまとネコちゃんとの信頼関係を壊してしまいます。
- 「いつか」のために今できる練習: 将来、1日2回の投薬が必要な病気(甲状腺機能亢進症、慢性腎臓病など)になった時、苦労しないための練習を行いましょう。
- 空腹時に、ドライフード1粒(丸い小さいのがベスト)を「お薬」に見立てて練習します。
- 鼻先を上に向けて喉を伸ばし、下顎をやさしく開けてフードを口の奥(ノドの入口)に入れます。
- 成功しても失敗しても、練習に参加したことを褒めて、そばに隠しておいた普段のごはん(最高の報酬)を与えます。
- ポイント: 「猫ちゃんが自ら近づいてきた時」に行うのが鉄則です。毎日、食事前の「楽しい儀式」として定着させましょう。もし既に薬が必要な状況になっている場合でも、無理に飲ませず、投薬補助おやつやウェットフードに混ぜるなど「自ら食べる工夫」を優先してください。

3. 爪切りと爪とぎのストレスフリーな管理法
「爪切り=格闘」になっていませんか?爪切りを嫌がるのは、無理な身体拘束や、深爪などの不快な経験が原因です。
- 「食べながら触る」トレーニング: 足先は、顔やしっぽ同様、非常に敏感な部位です。ペースト状のおやつなどに集中させている間に、やさしく足を触る、爪を押し出す、といった練習を1日1本から進めます。おやつなどで気を逸らすことは「認知的ディストラクション」と呼ばれ、おやつに注意が向くことで不快な刺激を気にしにくくなる効果があります。
- 適切な爪とぎ環境を整える: 不適切な場所での爪とぎは、叱っても解決しません。爪とぎには「マーキング」「ストレス緩和」「興奮のリセット」といった大切な機能があるからです。
- 素材・形状: 猫が好む「縦型」や「横型」を用意し、体がしっかり伸ばせる安定したものを選びましょう。
- 場所: 寝床の近く、通り道、目立つ場所など、猫の頭数+1個以上を設置するのが理想的です。

4. 攻撃行動(咬む・引掻く)をエスカレートさせない
子猫が手足に飛びついてくるのは、正常な発達行動(ハンティングの練習)ですが、対応を間違えると深刻な問題に発展します。
- 絶対ルール: 「人の手足を使って遊ばない」ことです。手足に来たときは動きを止め、隠すか、すぐにおもちゃに誘いましょう。
- 遊びの質を高める: 1回5〜10分の短い遊びを1日複数回行います。知育玩具でごはんを与えたり、数日おきにおもちゃを交換したりして、退屈させない工夫をしてください。
- 罰を与えない: 叩くなどの体罰(正の罰)は、恐怖心を煽り、さらなる攻撃を招くだけでなく、飼い主さまとの絆を壊します。

まとめ
子猫期のトレーニングは、いわば「将来のための心の貯金」です。 若くて健康なうちに「人に触られること」や「ケアを受けること」を楽しい記憶としてたくさん貯金しておきましょう。そうすることで、将来もし病気という「ピンチ」が訪れても、その貯金(信頼関係)を使って、猫ちゃんに負担をかけずに治療という助けを差し出すことができるようになります。
あるいは、「建物の耐震補強」に例えてもいいかもしれません。建物が完成してから(成猫になってから)補強するのは大変ですが、建設中(子猫期)にしっかりとした土台と柱を作っておけば、将来「病気」や「環境変化」という大きな地震が来ても、猫ちゃんの心と体は簡単には崩れない強さを持つことができるのです。
当院では、社会化やハンドリングを楽しく学ぶ「キトントレーニング」を不定期で開催しています。猫ちゃんもご家族も、そして私たち獣医療スタッフもみんながハッピーになれるよう、今から準備を始めてみませんか?

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