アカミミガメについて

アカミミガメ

アカミミガメ(Red-eared Slider)は、日本では特定外来生物に指定され、その取り扱いや飼育には厳しい規制が設けられています。アカミミガメが日本で問題視される理由は、生態系への悪影響や在来種との競争による影響が懸念されているためです。

1. 特定外来生物の指定

アカミミガメは2005年に特定外来生物に指定されました。どんな動物でも野外に放流することは厳禁ですが、加えてアカミミガメについては既に野外で棲息している個体の捕獲が推奨されています。

2. 飼育者への対応

既に飼育しているアカミミガメの飼い主さまは、適切な管理を行なう義務があります。環境省は以下の点を強調しています。

  • 飼育環境の整備:逃げ出さないように飼育環境をしっかり整える。
  • 長期的な飼育計画:飼育期間が長期にわたることを考慮し、適切な計画を立てる。アカミミガメは長寿であり、適切な飼育環境が整っていれば数十年生きることがあります。これに伴い、飼育者には長期的な飼育計画が必要となります。
  • 引き取り先の確保:飼えなくなった場合の引き取り先を事前に確保する。このときに絶対に野外に逃がさないでください。無責任な飼育放棄が問題となっています。

3. 捕獲と管理

野外で見つかったアカミミガメは、地方自治体や環境団体が捕獲し、適切に管理する措置が取られています。捕獲した個体は、原則として再放流せず、適切な施設で管理されるか、必要に応じて処分されます。

4. 啓発活動

環境省や地方自治体は、アカミミガメの問題点についての啓発活動を行ない、一般市民に対して情報提供を行なっています。これにより、意識を高め、無責任な飼育や放流を防ぐことを目指しています。
環境省のホームページをご覧ください。

5. 研究とモニタリング

アカミミガメの生態や影響についての研究が進められており、適切な管理策を立案するためのデータ収集が行なわれています。また、定期的なモニタリングにより、分布状況の把握と影響評価が行なわれています。これらの措置により、アカミミガメが日本の生態系に与える影響を最小限に抑える努力が続けられています。

6.アカミミガメの保護

春から夏にかけての温暖な気候は、アカミミガメの活動期です。この期間は気温が高く、カメが陸上で日光浴をしたり、交尾や産卵のために移動したりすることが増えるようです。特にメスが産卵場所を求めて移動することが多く、道路や公園、住宅地などで目撃されやすくなります。これに伴い、野外で見かける頻度が高くなり、交通事故などで保護される機会が増えます。
同時に、この季節は、人々がアウトドア活動をする機会が増える時期でもあります。河川や池、湖などの水辺で過ごす人が増えるため、そこでアカミミガメを見つけることが多くなるともいえます。

これらの要因により、アカミミガメが保護される時期は主に春から夏に集中します。この期間に捕獲された個体は、適切な管理下に置かれるか、必要に応じて処分されるなどの対応が行なわれます。

7.負傷動物の保護に対する私見

負傷動物保護についてのお問い合わせが当院にもよくあります。爬虫類に関しては、現在2頭の水棲カメの保護を受け入れ、飼育を継続している状況です。
野鳥については、空気感染が心配なので、小鳥の診療が多い当院としましては、やむなく治療や保護をお断りさせていただいております。

元々私は野生動物を助けたいという思いがあったので、動物園動物、国内の野生動物の救護に関心があります。このアカミミガメのような外来種問題になると、いつもモヤモヤします。たくさんの、動物倫理や野生動物保護の書籍などに触れてきましたが、いまだにモヤモヤは晴れません。

以前、研修先の動物病院の先輩から、「保護できて、ケアができる人が助けてあげる。そうでない人は、手を出さなければ、次に通りかかった人で、助けてあげられる人が助ける。野鳥は、自然の摂理で、それを食料にする動物が食べて命をつなぐ。」今のところこれが自分のなかのモヤモヤを解決する支えになっています。

ただし、いったん保護したら、その動物種に適した飼育を勉強して、命を全うさせてあげて欲しいですね。

8.アカミミガメで多い病気について

夜店で買ったり、屋外で交通事故などで保護されたり、その飼育開始の理由はいろいろです。そして、病気もいろいろですが、当院では次の病気で受診されることが多いです。

①事故

落下事故、脱走して交通事故などがあります。カメさんは、脱走名人だと思います。犬に噛まれることもあります。

上の写真は交通事故だと思われる保護個体でした。現在は、とあるご家庭でのんびり暮らしているとのことで、先日ご報告をいただきました。

②飼育失宜

リクガメのようにして、水棲カメであるアカミミガメを部屋に放して飼育している場合には、水分不足により、皮膚や甲羅の問題、腎障害を来します。その他、栄養性の疾患も多く見られます。

③産卵障害

発情しても適切な産卵場所がないので、仕方なしに水中で産卵してしまうことがあります。交尾しなくても、ニワトリと同じように無精卵を産むことができるということは知っておいてください。タナゴが変形するなどして、息んでも産卵できないと、内臓が飛び出してしまうことがあります。

愛知のヘソ豊田市周辺の岡崎市、日進市、安城・刈谷市にお住いのカメの飼い主さまへ

当院の獣医師はエキゾチックペット、猫、小型犬などの広範な動物種に対する専門的な知識と豊富な経験を有しております。どんなペットにも信頼できるケアを提供いたします。
つまり、あらゆるペットに対応する総合的な診療を行なうことができます。
どんなお悩みもお気軽にご相談ください。多岐にわたるペットの医療に精通した獣医師が、どのペットにも最適な治療を提供いたします。

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