ハムスターの寄生虫についてのお話。
受診の多いケースは蟯虫と条虫です。
蟯虫とは、ハムスターの腸内に寄生するイトミミズのような寄生虫。

検便するとこのような卵が見えます。
感染したハムスターは下痢、体重減少、食欲不振などの症状を示すことがあります。感染したハムスターの糞便に含まれる卵や幼虫を通じて広がります。
飼い主さまは、ケージを掃除する際やハムスターを触る前後に手をしっかり洗うことが重要です。

お尻周りに卵や幼虫が付いているかも。抱っこしたり、お部屋を散歩させたりしたら、そこは汚染されたと考えてください。
条虫もハムスターの腸内に寄生し、吸収された栄養を奪い、貧血や体力低下を引き起こすことがあります。ハムスターが「条虫に感染した虫」を摂食したり、糞を食べることによって広がります。

条虫が寄生しているハムスターの糞にはこのような特徴的な卵が出てきます。
この卵を含んだ糞を虫が食べると、その虫の中に条虫の幼虫が寄生します。ハムスターがこの虫を食べると感染します。外から侵入した虫がハムスターの糞を食べないようにしましょう。
この虫については、東京慈恵会医科大学熱帯医学講座の「小形条虫と昆虫中間宿主(甲虫)における相互作用の解明」をお読みください。
屋外からの無視の侵入を防ぐこと、そして、糞はこまめに処分することです。
これらの寄生虫による感染は、ハムスターの健康にだけでなく、飼い主さまの健康にも影響を及ぼす可能性があります。感染したハムスターから寄生虫が人に感染することは稀ですが、特に免疫力の低い方々、例えば乳幼児、高齢者、糖尿病・腫瘍・臓器移植患者にはリスクはより高いでしょう。
ハムスターとの触れ合いやケージ掃除の際は、手洗いを徹底し、感染の予防に努めましょう。

以上の点を留意して、ハムスターの定期的な健康チェックと適切なケアを実施することで、蟯虫や条虫のリスクを最小限に抑え、ハムスターと飼い主さまの健康を守ることができます。
※現在は、新規のハムスターの受診は中止しております。
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愛知県豊田市東山町の動物病院は、アロハオハナ動物病院
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