「言ってやった」で終わらない――悪い口コミを書かないという選択

「あなたの笑顔が、ペットにとって一番のおくすりです。そして、あなた自身にも」

アロハオハナ動物病院かもがわ公園小動物クリニック院長です。

いつも当院をご利用いただき、誠にありがとうございます。

今日も、精神科医の樺沢先生のメールマガジンを元に、お話しさせていただきます。

「悪口を言うとスッキリする」
「厳しい口コミはストレス発散になる」

そう思っている人はまだ少なくないと思います。
しかし、精神医学や脳科学の研究を踏まえると、そのような理解はかなり危ういものです。


① 怒りをぶつけた瞬間、体内で起きていること

攻撃的な言葉や強い敵意を表出すると、身体は“闘争・逃走反応”に入ります。

  • ストレスホルモンであるコルチゾールが上昇
  • 興奮や怒りに関与するアドレナリンが増加

一時的に「言ってやった」という解放感があっても、自律神経は緊張状態に傾いています。

つまり、主観的爽快感と生理的ストレス反応は一致しないのです。


② 批判・敵意が多い人のリスク

いくつかの研究では、慢性的な敵意や強いネガティブ思考傾向を持つ人において、

  • 認知機能低下リスクが約3倍
  • 不安レベルが27~84%高い
  • ストレス指標が32~75%高い

といった関連が報告されています。

さらに、疫学研究の総合解析では、

  • 敵意傾向が強い群で死亡率が約1.4倍
  • 寿命が約10年短い可能性

というデータも示されています。

もちろん単純化はできませんが、少なくとも「悪口は無害な発散法」とは言えません。

寿命10年短縮という数字は、1日1箱の喫煙による健康リスクに匹敵するレベルとも比較されます。


③ 「攻撃」は自分の脳を鍛えてしまう

怒りの思考回路は、使うほど強化されます。

  • 1回の攻撃的投稿
  • 10回の攻撃的投稿
  • 100回の攻撃的投稿

回数を重ねるほど、脳は「怒りやすい状態」を学習します。

その結果、

  • 小さな刺激でイライラする
  • 他人の言動を否定的に解釈しやすい
  • ストレス反応が慢性化する

という悪循環が生まれます。

悪口や誹謗中傷は、「相手を傷つけている行為」のようでいて、実際にはご自身の脳と身体にダメージを蓄積させる行為でもあるのです。


④ 書かないという“高度な自己防衛”

悪い口コミを書かないことは、単なる我慢ではありません。

それは、

  • コルチゾールの過剰分泌を抑える可能性
  • 敵意回路の強化を防ぐ
  • 長期的健康リスクを下げる

という意味で、合理的な自己防衛です。

そして、もし意見を伝えるなら、

  • 感情だけでなく事実を書く
  • 問題点を具体化する
  • 相手を思いやった改善案を添える

この3点を意識するだけで、攻撃は提案へと変わります。


⑤ 社会全体への影響

日本では、年間の自殺者数は依然として2万人前後で推移しています。
背景は複雑ですが、社会の“言葉の環境”も無関係ではありません。

  • 攻撃的な言葉があふれる社会
  • 建設的な意見が共有される社会

どちらが人を追い詰めにくいかは明らかです。

1人の投稿は小さく見えます。
しかし、1万件、10万件と積み重なれば、それは社会の空気になります。


⑥ 5分の習慣

強い感情があるときは、

  1. 何が起きたか
  2. 何を感じたか
  3. 本当はどうしてほしかったか

この3点を紙に書き出してみてください。

わずか5分で、感情の強度は下がることが多いとされています。

その上でなお必要なら、建設的な思いやりを込めた形で発信する。


「言ってやった」で終わらせるのか。
「整えてから伝える」のか。

その差は小さく見えて、5年、10年という単位で見ると大きな差になります。

悪い口コミを書かないという選択は、投稿者自身の健康を守り、受け取る側の心を守り、そしてこの社会の温度を、わずかに下げない行為です。

その積み重ねが、より生きやすい社会につながると信じたいのです。

さあ、悪い口コミは消し去って、思いやりの言葉を贈ってあげましょう。

樺沢先生の著書、「写文セラピー練習帳」でも、解決できるかもしれませんね!

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