コラム:動物病院は菌だらけ?空気中の微生物を調べた研究結果を獣医師が解説⚠️

こんにちは。アロハオハナ動物病院かもがわ公園小動物クリニック院長です。

「動物病院の空気って、菌が多そう…」
「飛行機や病院は感染しやすい場所なのでは?」

そんな不安を感じたことはありませんか?

実は最近、飛行機内や病院の空気中の微生物を詳しく調べた研究が発表され、少し安心できる結果が分かってきました。

空気中に多いのは「皮膚の常在菌」

この研究では、
・飛行機のエアフィルター
・利用者や医療従事者が使ったマスク

に付着した微生物のDNAを解析しています。DNAを扱っている関係で、ウイルスは対象にはなっていないようです。

解析の結果、407種類の微生物種が確認されたと言うことです。中でも空気中に多く含まれていたのは、Cutibacterium acnesStaphylococcus epidermidisStaphylococcus hominisなどの皮膚常在菌、それに、Sphingomonas hankookensisMethylobacterium radiotoleransなどの環境由来の細菌も、特にエアフィルターから高い頻度で検出されたとのこと。

つまり、屋内の空気は、皮膚に普通にいる細菌、健康な人にも常在している無害な菌がいて、「人がいる空間らしい菌の構成」だったのです。

マスクを調査対象にしているので、口腔内の常在菌が多く検出されると私は思っていたので、結果に驚いています。

病原菌は?ほとんど検出されず

大腸菌、緑膿菌、そしてサルモネラなど、名前を聞くと不安になる菌も検出はされましたが、

  • ごく微量
  • 活動性や感染の兆候なし

という結果でした。

「空気中の菌=すぐ感染」というわけではない、ということがはっきり示されています。

本当に大切なのは「空気」より「手」

研究者が強調しているのはここです。

感染を広げやすいのは、空気よりも接触

つまり、

  • ドアノブ
  • ケージ
  • リードやキャリー

こうした触れるものの管理の方が、感染予防では重要なのです。

動物病院として大切にしていること

当院では、新型コロナウイルス感染症対策を継続実施中です。

  • 換気と空調管理
  • 診察台や備品の消毒
  • スタッフの手指衛生
  • 完全予約制実施による、飼い主さま同士の接触の制限

を基本として、過剰に怖がらせる医療ではなく、正しく安心できる医療環境を心がけています。

不安になるお気持ちは自然なこと。
でも、正しい情報を知ることで、必要以上に心配しなくて済みます。

ただし、動物病院での調査ではないので、その場合には違った結果が出ると思われます。

気になることがあれば、いつでもご相談くださいね。


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