猫の体重減少は単なる加齢のせいではなく、痛みや消化器トラブル、エネルギーの過剰消費といった病気の重要なサインであることが少なくありません,。 特に10歳以上の猫で「よく食べるのに痩せる」場合は甲状腺の病気、「食欲が落ちて痩せる」場合は慢性腎臓病などの可能性を考慮する必要があります。 動物病院での検査で原因を特定することが第一歩であり、近年では食欲を促し筋肉量を維持・増加させる新しいお薬などの選択肢も登場しています,。 日頃の抱っこや撫でる習慣を通じて愛猫の体つきの変化(SOS)をいち早く察知し、些細な違和感でも早めに獣医師へ相談することが大切です。
こんにちは。アロハオハナ動物病院かもがわ公園小動物クリニック院長です。
猫ちゃんの体重は、車でいうところの「燃料計や警告灯」のようなものです。見た目には普通に走っているように見えても、針が急に下がったり警告灯が点いたりしたときは、早めに点検(受診)を受けることで、大きなトラブルを未然に防ぐことができます。

「最近、少し痩せた?」
それは年齢のせいではないかもしれません
毎日いっしょに暮らしていると、猫ちゃんの小さな変化には案外気づきにくいものです。
「背中をなでたとき、骨がゴツゴツしてきた気がする」
「抱っこしたとき、前より軽くなったような…」
「でも、もうシニアだし仕方ないのかな?」
そんなふうに感じたことはありませんか?
実は、猫ちゃんの体重減少は“年のせい”で片づけてしまうには危険なサインであることが少なくありません。
特に40代の飼い主さまは、ご自身の体調変化も感じ始める時期。だからこそ、「猫も同じように年を重ねている」という視点がとても大切です。
今回は、忙しい毎日の中でもぜひ知っておいてほしい、猫ちゃんの体重減少の原因と、近年注目されている新しいサポート方法について、分かりやすくお話しします。

「食べる量が減っただけ」ではない
猫ちゃんが痩せてくる本当の理由
猫ちゃんの体重が減ってきたとき、多くの飼い主さまがまず考えるのは
「食欲が落ちてきたのかな?」
ということだと思います。
ですが、体重減少の背景には、次のような複数のパターンが隠れています。
① 食べたくても食べられない
お口の中の痛み(歯周病・口内炎)、吐き気、慢性的な気持ち悪さなどがあると、猫ちゃんは少しずつ食事量を減らしてしまいます。
「ちょこちょこ食べているから大丈夫」と思っていても、実は必要量に足りていないこともあります。
② 食べているのに栄養が身につかない
腸や胃など消化器のトラブル、寄生虫、炎症性腸疾患などがあると、食べたものがうまく吸収されず、体重が落ちていきます。
便がゆるい、量が多い、といった変化がヒントになることもあります。
③ 栄養が体の外に漏れ出てしまう
腎臓や腸の病気によって、本来体に残るはずの栄養やたんぱく質が、尿や便として排出されてしまうケースです。
見た目では気づきにくいのが特徴です。
④ 体がエネルギーを使いすぎている
甲状腺機能亢進症、糖尿病、慢性腎臓病(CKD)、腫瘍などでは、体が必要以上にエネルギーを消費してしまいます。
「食欲はあるのに痩せる」場合は、特に注意が必要です。
特に10歳を超えた猫ちゃんでは、
・よく食べるのに痩せてきた → 甲状腺の病気
・食欲が落ちて、少しずつ痩せてきた → 慢性腎臓病
といった可能性を常に考える必要があります。

動物病院で行う「原因を探す」ためのステップ
「検査」と聞くと、少し身構えてしまう方もいらっしゃるかもしれません。
ですが、猫ちゃんの負担をできるだけ減らしながら、必要な情報を集めていきます。
1.身体検査
まずは優しく触れながら、
・お口の中に痛みや炎症はないか
・リンパ節は腫れていないか
・お腹の中にしこりや違和感はないか
を丁寧に確認します。
2.血液検査・尿検査
見た目では分からない内臓の状態を把握します。
シニア猫ちゃんでは、甲状腺ホルモン(T4)の測定も重要なチェック項目です。
3.画像検査(必要に応じて)
超音波(エコー)検査などで、腎臓や腸、肝臓などの状態を詳しく確認します。
「何が起きているのか」を知ることが、猫ちゃんに合ったケアへの第一歩です。

「治療はしているのに食べない…」
そんな時の新しい選択肢
慢性腎臓病などの治療を始めていても、
「ごはんを前にしても、すぐに離れてしまう」
「体力が落ちていくのを見るのがつらい」
そんなお気持ちを抱えて来院される飼い主さんは少なくありません。
近年、カプロモレリンという新しいタイプの食欲サポート薬が登場しました。
これは、「お腹が空いた」と感じさせるホルモンであるグレリンに似た働きをするお薬です。
カプロモレリンの特徴
・自然な空腹感を引き出し、食べる意欲を高める
・体重だけでなく、筋肉量の維持・増加も期待できる
・慢性腎臓病の猫ちゃんでも、体重増加が確認されている
「食べさせなきゃ」ではなく、「食べたい気持ちを引き出す」アプローチです。
ただし、
・よだれ
・下痢
・嘔吐
などの副作用が出ることもあり、糖尿病や低血圧の猫ちゃんでは注意が必要です。
必ず獣医師と相談しながら、その子に合うかどうかを判断します。

最後に
体重は、猫ちゃんからの大切なメッセージです
猫ちゃんは、不調を言葉で伝えることができません。
だからこそ、体重や体つきの変化は、いちばん分かりやすいSOSです。
忙しい毎日の中でも、
なでるとき
抱っこするとき
ブラッシングのとき
ほんの少し意識して「体のライン」を感じてみてください。
「気のせいかな?」と思う段階での受診が、結果的に猫ちゃんの負担を最小限にします。
どんな小さなことでも、どうぞお気軽にご相談ください。

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