フトアゴヒゲトカゲの軟便

フトアゴヒゲトカゲ診療

トカゲの下痢について

こんにちは。アロハオハナ動物病院かもがわ公園小動物クリニック院長です。

フトアゴヒゲトカゲの便です。

食餌の種類によって異なりますが、これは軟便です。右上の白い部分が尿酸です。茶色の部分が便で、形が崩れていますね。この子にはコクシジウムという、腸の細胞に寄生する寄生虫がいました。

顕微鏡でしか見えません。便が体に付くとなかなかきれいにできません。とくにお尻周りや足の裏などは、温浴などで充分ふやかしてから、ぬるま湯シャワーで、歯ブラシなどでこすりながら、鱗と鱗の間に入った便を掻き出すイメージで落としてください。

また、床材を毎日交換しないと、それが感染源として残ります。駆除しても再感染が頻繁に起きているような状態です。健康診断での頻繁な検便が非常に大切だと考えています。健康に見えても、「喉元過ぎれば熱さを忘れる」ことなく、継続が大切です。

環境改善が大切です。こちらのブログもお読みください。

上の写真は、蟯虫(茶色の柿の種のような形)とコクシジウム(丸い小さいもの)の混合感染です。当院の患者さまで多いフトアゴヒゲトカゲとヒョウモントカゲモドキでは、この2つの寄生虫が混合感染しているケースをよく見かけます。

そして雄個体の場合にはヘミペニスプラグや、脱水によって硬くなった尿酸の塊が便の排出を妨げて、たまった軟便がどっと出てくることもありました。

他の感染症としてはアデノウイルス感染症、クリプトスポリジウム感染症、そして、床材の誤飲、食餌中の食物繊維不足による慢性的な胃腸運動障害、粘膜の正常な機能を保持する役割をもつビタミンAの不足など、いろいろな原因で軟便になります。

しかし、上記の2つの寄生虫の感染は、早期に検便して、駆虫していけば治ると考えています。是非検便を実施しましょう。

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