整形外科疾患についてのご案内🦴

ヨーキーをみてくれる動物病院はどこにある?

最終更新日:2025年11月15日

びっこをひいているなどの手足の不調の場合

犬や猫、ウサギ、フェレット、ハリネズミなどの小動物でも、「骨折」や「脱臼」、「関節のトラブル」は決して珍しいものではありません。特に小型犬やジャンプの多い動物では、ちょっとした段差や抱っこ中の落下などでケガをすることがあります。

こんにちは。アロハオハナ動物病院かもがわ公園小動物クリニック院長です。

当院では 整形外科(骨を切る、金属プレートを固定するなどの外科的治療) の手術は行なっておりません。骨折や脱臼の場合はギプスを装着するだけで完治が見込める場合には治療をさせていただきます。手術が最適と判断した場合には、できる限りの初期対応と判断を行なったうえで、外科施設をご紹介していますので、そちらでの治療をお勧めします。しかし、整形外科手術には、高額な治療費がかかります。

あるいは、神経外科の範疇ですが、椎間板ヘルニアや脊髄腫瘍という病気があります。背骨のなかを通っている脊髄に損傷があり、手足が動かなくなることがありますが、その場合は早期にMRI検査、そして手術を実施することをお勧めしておりますので、高度高額医療設備のある病院の受診が望ましいです。ただし、こちらもかなり高額な検査・治療費がかかります。

そのため、完治を望まず、できる限りお金をかけずに治療していきたいという飼い主さまには、当院でできるだけのことはさせていただきます。

しかしまずは、実際の夜間緊急受診される場合でも、捻挫、打撲、膝蓋骨脱臼などの緊急性の高くないケースが多くを占めているということを、申し添えておきます。


🩹 当院でできること

骨折や脱臼といっても、その重症度はさまざまです。

  • 骨がずれていない「ひび(不全骨折)」や、
  • 関節が少しだけ外れている「軽度の脱臼」など、
    外科的固定を行わなくても自然治癒が見込める場合には、ギプスや包帯による固定での保存療法を行なうことができます。

また、痛みのコントロール(鎮痛薬の使用)や、患部の腫れを抑えるための抗炎症治療、あるいは安静指導などを丁寧に行ないます。
この段階でしっかりと固定と安静を守っていただくことで、手術をせずに回復できるケースも少なくありません。


🏥 専門病院へのご紹介について

しかし、骨が大きくずれている場合や、関節内での骨折、あるいは多発骨折などでは、手術以外の選択肢がありません。その際には、整形外科専門の動物病院や大学附属病院などをご紹介しております。

これらの施設では、骨プレートやピンを用いた内固定手術、あるいは外固定装置(創外固定)など、より高度な医療機器を使用して治療を行なうことができます。

ただし、これらの手術は人の医療と同様、高度医療=高額な費用がかかる点も事前にご理解いただくことが大切です。
治療費は手術の内容や入院期間によって異なりますが、一般的には数十万円以上のご負担となることが多いです。


🧠 脊髄損傷(椎間板ヘルニアなど)について

整形外科の中でも特に注意すべき疾患に、「脊髄(せきずい)」の障害があります。
背骨の中を通る脊髄は、脳からの運動指令や感覚を伝える重要な神経の束で、これが圧迫や損傷を受けると、足が動かない・歩けない・排尿ができないといった症状を引き起こします。

特にダックスフンドやコーギー、フレンチブルドッグなどでは、椎間板ヘルニアが多く見られます。
この場合、発症からの時間が治療の鍵です。早期にMRI検査を受け、必要であれば外科的に圧迫を取り除く手術を行なうことで、回復の可能性が大きく変わります。

当院では、麻痺や歩行困難などの症状が見られた場合には、早急に専門病院でのMRI検査と手術をお勧めしております。
ただし、こちらも高度医療となるため、検査・手術・入院を含めると数十万円から100万円近い費用がかかる場合もあります。


🐾 実際に多いケースについて

一方で、整形外科疾患といっても、実際のところ 緊急性の高くない軽度な症例が多いのも事実です。

たとえば、

  • 高いところから飛び降りて「びっこ」を引いているけれど、骨折はしていない「打撲」や「捻挫」
  • 特に小型犬に多い「膝蓋骨脱臼(パテラ)」
    といったケースでは、痛みのコントロールや生活環境の改善、関節の保護で良好な経過をたどることも多いです。

また、肥満や滑りやすい床など、日常生活の環境要因が再発の原因となる場合もあるため、当院ではご家庭でできるケア方法やリハビリのポイントについても丁寧にアドバイスしています。


💬 飼い主さまへのお願い

整形外科疾患は、「すぐに治るケガ」なのか、「放置すると取り返しのつかない病気」なのか の見極めが非常に重要です。
そのため、軽いケガに見えても、自己判断せず、できるだけ早めに受診していただくことをお勧めします。

当院では、痛みを抱えた動物たちが少しでも快適に過ごせるよう、適切な初期対応と誠実なご説明を心がけています。
そして、必要に応じて信頼できる専門医療機関と連携し、最善の治療方針を一緒に考えてまいります。


🐶まとめ

  • 当院では整形外科手術は行っておりませんが、初期対応・固定・痛みの緩和は可能です。
  • 骨折・重度脱臼・脊髄損傷などは専門病院での手術が必要です。
  • 高度医療には高額な費用がかかる点をご理解ください。
  • 一方で、捻挫や膝蓋骨脱臼などの軽症例が多いことも事実です。
  • 気になる症状があれば、できるだけ早めにご相談ください。

アロハオハナ動物病院かもがわ公園小動物クリニックでは、飼い主さまとペットにとって最善の治療選択ができるよう、いつでも誠実にサポートいたします。


📌歩き方がおかしい時によくあるQ&A

Q1. びっこを引いているけど、すぐに受診したほうがいいですか?
A1. 痛みが強い、足を全くつけない、腫れている場合は早急な受診が必要です。軽いびっこだとしても放置せず、当院のように24時間予約可能な病院で早めの診察をおすすめします。


Q2. 手術をしないで治る骨折もありますか?
A2. 骨のずれが少ない「ひび」や軽度の脱臼なら、ギプスや包帯で治ることがあります。診断後、保存療法が可能かどうかを判断します。


Q3. 手術が必要な場合、費用はどのくらいかかりますか?
A3. 手術内容や入院日数によりますが、一般的に数十万円以上になることが多いです。ご希望に応じて専門病院をご紹介します。


Q4. 椎間板ヘルニアは治りますか?
A4. 早期にMRI検査と手術を受けることで回復の可能性が高まります。発症から時間が経つと回復率が下がるため、早めの対応が重要です。


Q5. 家でできる予防やケアはありますか?
A5. 滑りやすい床を避け、段差を減らし、体重管理を徹底することが大切です。筋力維持のための軽い運動も有効です。お子様が落とす事故が多いので、座って抱くなどのマナー教育も必要です。

犬の骨関節炎

犬のいたみ

ネコちゃんについては。変形性関節症に伴う痛みに対して、抗体薬もございますので、ぜひご相談ください。

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#動物病院 #豊田市 #救急

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