アルツハイマー病(AD)とレビー小体型認知症(DLB)の早期鑑別診断は重要ですが、困難とされています。
高齢者123名(AD群:47名、LBD群:27名、CN群:49名)を対象にし、デジタルタブレットとペンを使用して描写データを収集した研究をご紹介します。描写速度、筆圧、一時停止などの観点から描写機能を評価しました。
主な結果として、特にLBD群において描写速度と筆圧のスムーズさが低下していることが観察されました。AD群とLBD群の両方で、一時停止時間と合計持続時間が増加していることも分かりました。
これらの機能の違いを用いた機械学習モデルによる鑑別の評価では、AD群vs.CN群で0.80の比率、LBD群vs.CN群で0.88の比率、AD群vs.LBD群で0.77の比率が得られました。
この研究結果から、描写機能の違いを利用することでADとDLBの鑑別が可能であることが示唆されました。
この手法は、将来的に早期の診断や適切な治療・管理のために役立つかもしれません。
Journal of Alzheimer’s Disease誌オンライン版2022年9月20日号の報告から、抜粋して作成しました。
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