猫における健康管理

ネコ夜間救急診療

①健康診断 

~混合ワクチン時など年に4回~

健診は獣医師があなたのペットの健康状態を把握し、問題がないかどうかを検討する最良の機会です。1歳児検診、シニア検診など、ライフステージに合わせた検査項目を選択するとよいでしょう。

基本は身体検査です。

血液検査は、春と秋の2回の実施をお勧めしています。「血液検査などで早期発見していれば、もっと長く健康でいられたのに・・・」という悔しい思いから、1年間に4歳年を取ると言われている、ネコちゃんには、春だけではなく、秋も加えた年2回の定期検診健診をお勧めすることにしました。この検診は、血液を検査センターに送り、フィラリア検査を含めた複数項目がたいへんお得な料金でできるサービスなのです。院内検査では同様の項目をスピーディーにできますが、料金は倍くらいかかりますこの他に、ちょい足しセット、シニアセット、ワクチン抗体価など、状態に応じた項目を加えることでさらに割安にご利用いただけます。

【健診項目】

 ・フィラリア感染

  《血中ミクロフィラリア鏡検、フィラリア成虫抗原》

 ・肝臓胆道疾患

  《AST、ALT、ALP、総ビリルビン、γ-GTP》

 ・腎疾患

  《BUN、クレアチニン》

 ・蛋白代謝異常

  《総蛋白、アルブミン、A/G比》

 ・ホルモン異常など

  《血糖値、リパーゼ、総コレステロール、中性脂肪、カルシウム、リン》

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②混合ワクチン接種 ~年1回~

 年に1度の混合ワクチン接種で、複数の伝染病から、あなたの大切なペットを守ります。混合ワクチン接種は健康管理の基本と言ってもよいでしょう。猫の多くは年齢を問わず、この種の伝染病にかかる可能性をもっています。外出する場合には、猫白血病、猫免疫不全ウイルス感染症(ネコエイズ)に感染するかもしれません。しかし、エイズワクチンは販売中止になってしまいました。

「動物の保護及び管理に関する法律」でも、混合ワクチン接種は飼い主さまの責任の範疇となっています。

「人では混合ワクチンは子どもの頃にだけ接種して、その後はしないもの。ペットも同じでしょ!?」というお話をよく耳にします。しかし、動物の場合は毎年の追加接種が推奨されています。感染すれば死亡してしまうような恐ろしい伝染病もあるからです。これが、ワクチン接種で予防できるのですから。

当院では、毎年接種よりも、抗体価を測定、つまり、ワクチンが効いている状態か否かを調べて、効果がなくなっているようなら接種を実施しています。

また、当院では残念ながら隔離施設が完備されていないので、混合ワクチンが有効でない場合は、入院加療ができません。

ワクチン未接種ですと、そのほか、ペットトリミングやペットホテルなどのサービスも受けられなくなると思います。

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③ウイルス検査 ~年1回~

外出する場合には、ネコ白血病、ネコ免疫不全ウイルス感染症、ネココロナウイルス感染症、ヘモプラズマ感染症などの検査をお勧めします。血液検査で調べることができます。

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④フィラリア検査&予防 ~年1回検査、5月-12月に毎月予防~

犬ではとても有名ですが、肉食動物全般が寄生を受ける病気ですので、猫も感染します。蚊が媒介する病気で、心臓にソーメンのような虫が寄生し、そのまま放っておくと重症化し死に至ります。

しかし、このこわいフィラリア感染症ですが実は、定期的な予防薬の投与で防ぐことができます。

ここ愛知県では5月GW明け頃から始め、12月中旬で終わるのが理想的でしょう。

お散歩でうつる消化管内寄生虫やノミ・マダニも一緒に駆除できるタイプのお薬では、年間通して投与を続けることも、とてもいいことだと思います。

投薬の前には、血液の中にその病気にかかっている証拠が出て来ていないか、定期的な血液検査をして調べます。院内では15分で結果が出るキットがありますが、健康診断として検査センターで実施すれば、お得に調べることができます。

しかし、犬に比べて発見しにくいので、血液検査でフィラリア症の診断を下すことは一般的ではなく、心臓の超音波検査なども併用してもなお、確定診断をつけることには困難を伴います。寄生していないと判断されたら、蚊の発生する時期あるいは周年に毎月予防薬を投与します。スポットオンタイプの製品を用いることで、簡単に予防することができます。周年予防されていても、飼い主さまの投与したつもりや、投与し忘れなどの理由で、フィラリア症にかかっている例があるようです。ですから年に1度は、必ず、しっかり検診を受けましょう。

 フィラリア感染症の話をしましょう!

春の気温の上昇とともに、蚊が活動し始め、それに伴って、フィラリア感染の危険が生じてきます。フィラリアについては、住友ファーマアニマルヘルスのサイト「ペットフルライフ、ゾエティスのサイト「フィラリア.com。こちらのサイトで、詳しく解説されていますので、毎春には復習を兼ねてぜひご覧になってください。

「ネコにフィラリア?そんなの関係な~い」とおっしゃらずに、これからは予防を始めてあげてみませんか?

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⑤ノミ・マダニ駆除&予防 ~毎月1回~

ノミ・マダニはそれだけでも、猫に不快感を与えますし、また、病気を媒介したり、皮膚病の原因になったりもします。月1度の滴下剤の投与をお勧めしています。

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⑥検便 ~年4回~

ペットの健康を脅かす消化管内寄生虫を調べます。定期的に便を顕微鏡検査することで、症状が現れる前に対処することができます。猫ではノミがいると、おなかにも寄生虫がいると考えてよいでしょう。人にも寄生する種類がありますので、とくに幼児、高齢者のいるご家庭では重要です。

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⑦尿検査 ~年1回~

尿中の蛋白や糖を調べたり、結晶がないかを検査します。主に膀胱や腎臓の病気の検査になります。異常があれば、精密検査が必要になることもあります。症状に合わせて処方食を与えたり、お薬を飲んだりして、コントロールしていきます。とくに猫は腎臓を酷使している動物なので、尿検査は重要です。腎臓病の早期発見につながり、早期に食餌療法などを始めれば、寿命を延ばすことができます。

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⑧血液検査 ~年1回(3-4月の検診のご利用をお勧めしています)~

中年齢を過ぎると、体のどこかに異常が出ることがあります。貧血の有無や、肝臓・腎臓などの状態をチェックします。早期発見と適切な治療、食餌療法などで、ペットの健康を良好に保ち、寿命を延ばすことができます。

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⑨肥満防止&改善 ~1歳までの成長期には毎月、避妊去勢手術後は要注意~

肥満はさまざまな病気を引き起こします。食餌療法、生活改善で万病の元を解消しましょう。

4月は狂犬病予防接種の法定接種時期ですので、混雑しており、とくに日曜日は、ご予約が取れないこともございます。猫の飼い主さまは、できるだけ3月か5月の平日にご利用いただけますよう、ご協力をよろしくお願い申し上げます。

愛知のヘソ豊田市周辺の岡崎市、日進市、安城・刈谷市にお住いの猫の健康診断をお考えの飼い主さまへ

当院の獣医師はエキゾチックペット、猫、小型犬などの広範な動物種に対する専門的な知識と豊富な経験を有しております。どんなペットにも信頼できるケアを提供いたします。
つまり、あらゆるペットに対応する総合的な診療を行なうことができます。
どんなお悩みもお気軽にご相談ください。多岐にわたるペットの医療に精通した獣医師が、どのペットにも最適な治療を提供いたします。

当院へのご連絡はこちらからが便利です

かもがわ公園小動物クリニックは愛知県豊田市役所高橋出張所前のかもがわ公園の近くにございます。

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