最終更新日:2026年3月8日
肉球の赤み・舐めるサインから、シニア犬の爪管理、病院へ行くべき判断基準まで
この資料は、犬や猫などのペットにおける肉球の役割と日常的なケア方法について、獣医師の視点から詳しく解説したものです。肉球は足裏を保護し衝撃を吸収する重要な部位ですが、乾燥や夏場の熱いアスファルトによる火傷、アレルギーなどによってトラブルが起こりやすいと指摘しています。家庭でできる対策として、保湿クリームの適切な使用法や、散歩後のチェック、爪の管理といった具体的なパウケアの手順が紹介されています。また、赤みや出血、歩行の異常が見られる場合には、自己判断せずに早期に動物病院を受診することの重要性を強調しています。全体を通して、愛犬の健康を維持するために、日頃から足先に触れる習慣を持ち、細かな変化を見逃さないことを推奨する内容となっています。
こんにちは。アロハオハナ動物病院かもがわ公園小動物クリニック院長です。
犬、猫、フェレットなどには肉球があり、足の底を保護してくれています。

これらのペットの飼い主様には当たり前のようなことですが、この肉球がない動物もいます。
代表的なペットとしてウサギやハムスターが挙げられます。
硬いところで飼育されていると、足裏の皮膚が硬くなったり、ただれたりして、足の骨が腐ってしまうことさえあります。 それほど足裏を保護してくれる肉球を獲得した動物はラッキーなのかもしれません。
猫ではこの肉球は足音を立てずに獲物に近づくために有利で、とてもやわらかくできていて、肉球フェチの飼い主様も多いですよね。

肉球トラブルで多い症状
・ひび割れ
・赤み
・出血
・舐め続ける
・腫れ
犬の肉球が傷む5つの原因
1 アスファルト熱傷
2 乾燥
3 散歩量の急増
4 アレルギー性皮膚炎
5 異物(草の種など)
肉球に限ったことではない ですが、足先を触れるのに慣らしておくということが とても大切です。
犬猫は体の末端、たとえば、鼻先、耳、尾、それに四肢端(足先)を触れられるのは、本能的に嫌がります。
これを幼いうちから慣らしておくといいですね。
お家ではネイルケアが必要ですし、病院では足先をもって採血をしたりします。足の裏をケガして治療するケースもあるでしょう。
日頃の遊びのなかで、足先を触ることを繰り返し、嫌なことではないということを教えていきましょう。
そういう意味で、ご自宅でご自身で爪切 りなどのネイルケアをしておくことはとても重要です。深爪をすれば 痛いし、出血もします。「足先を触られたら、急に痛いことをされた!次からは足は触らせないゾ!」なんてことになりかねません。しっかり練習して、上手に切れるようにしておきましょう。

肉球のやけどの症状
夏場のご注意についてです。熱く灼けたアスファルトにはよくよく注意が必要です。炎天下にはお散歩を控えましょう。
- 歩きたがらない
- 肉球が赤い
- 水ぶくれ
- 皮がむける
強い赤みや水ぶくれ、出血がある場合、また歩行を嫌がる状態が続く場合は、早めに動物病院を受診しましょう。
ご自宅でできるパウケアについて
1 散歩後に足をチェック
2 指の間を乾燥させる
3 保湿クリーム
4 爪の管理
5 足裏の毛カット
「肉球クリームは必要?」
必須ではありません
犬の肉球はもともと厚い角質で守られており、健康な状態であれば必ずしもクリームを塗る必要はありません。普段の散歩後に汚れや傷がないか確認するだけでも十分なケアになります。まずは肉球の状態を観察し、異常がないかチェックする習慣をつけましょう。
乾燥している犬には有効
肉球がガサガサしている、ひび割れがあるなど乾燥が見られる場合は、保湿クリームを使うことで状態の改善が期待できます。特に冬の乾燥した季節や、アスファルト散歩が多い犬では角質が傷みやすくなるため、保湿ケアが肉球の保護に役立つことがあります。
舐めても安全な製品を
犬は肉球を舐めることが多いため、使用するクリームは必ずペット用の安全な製品を選びましょう。人用の化粧品や香料の強いものは避け、ワンちゃんが舐めても問題のない成分で作られたものを使用することが大切です。塗布後は滑らないよう量にも注意しましょう。
とくに散歩後足洗い場で洗って自然乾燥している場合には、指の間が真っ赤になってくるなんてことがあります。洗ったあとは、そのままにせず、しっかりタオルで水けを拭き取ってあげましょう。
また、普段からあまりお散歩をしない、室内飼育のワンちゃんは肉球が子犬のように柔らかいままです。 開放的な気分にまかせ、旅行やドッグランなどへ出かける機会があるかもしれません。しかし、はりきってドッグランなどではしゃぎすぎると、肉球がすりむけてしまうかもしれません。適度に飼い主様のほうで、調整してあげましょう。

ここでもう1つです。
夏場はマダニが活発に活動する時期です。草むらに入ったときに、指の間の柔らかい部分に吸血されることは多いようです。
マダニ駆除剤は定期的に普段使いしておきましょう。
冬場はどうでしょう。
通常のアスファルトを歩くのには、それほど気を遣う必要はなさそうです。しかし、雪道を長時間歩く場合には、注意が必要でしょう。散歩の前後に保湿クリームなどを塗布するといいかもしれません。
最近は聞かなくなりましたが、ストーブの上に乗ってしまって、火傷したというケースもありました。暖房器具には近づけないように対策を立ててください。
動物病院を受診すべき肉球トラブル
犬の肉球は多少の乾燥や軽い傷であれば自宅ケアで改善することもありますが、出血している場合や強い腫れがある場合は注意が必要です。また、肉球の赤みが3日以上続く、歩き方がおかしい、足をかばうように歩くといった歩行異常が見られるときは、やけどや感染、異物の刺入などが原因のこともあります。これらの症状がある場合は様子を見ず、早めに動物病院で診察を受けることが大切です。

老犬ではどうでしょう。
関節炎などでトボトボ歩くようになると、お散歩によって自然に削れていた爪も、伸び過ぎの傾向になります。とくに前足の親指は地面につかないので、気付くと肉球に突き刺さっていたなんてこともあります。爪は年とともに硬く、切りづらくなってきます。よく切れる爪切りを用意しておきましょう。
また、老齢により、腫瘍の発生もみられるようになります。日頃からしっかり観察眼を養っていきましょう。
足裏の病気は圧倒的に外傷が多いです。肉球自体というよりも、皮膚との境界部分がすりむけたり、指の間が赤くなって腫れたり、草のタネなどが刺さったり・・・。
しかし、免疫の病気や肝臓病などで、肉球が侵され、特徴的な外観を示すような内科系の病気もあります。
犬猫のトレードマークともなっている大切な肉球です。大事に可愛がってあげましょう。
Q1 犬の肉球は保湿した方がいい?
健康な肉球であれば必ずしも保湿は必要ありません。ただし乾燥してガサガサしている場合や、ひび割れが見られる場合には、犬用の肉球クリームで保湿すると状態の改善に役立つことがあります。
Q2 犬の肉球がガサガサする原因は?
乾燥、散歩による摩擦、冬の低湿度、夏のアスファルトの熱などが原因になることがあります。また、皮膚炎やアレルギーなどの病気が関係している場合もあります。
Q3 夏のアスファルトは何度くらいになる?
夏の日中は、気温が30℃程度でもアスファルトの表面温度は50~60℃以上になることがあります。この温度は犬の肉球にやけどを起こす可能性があるため、散歩は早朝や夕方の涼しい時間帯がおすすめです。
Q4 犬が肉球を舐める理由は?
軽いかゆみや違和感、乾燥、汚れなどが原因で肉球を舐めることがあります。頻繁に舐め続ける場合は、皮膚炎や異物の刺入、アレルギーなどが隠れている可能性もあります。
Q5 犬の肉球が赤いときは病院に行くべき?
軽い赤みで元気や歩行に問題がなければ様子を見ることもできます。しかし赤みが数日続く場合や、腫れ・出血・歩きにくそうな様子がある場合は、早めに動物病院で診察を受けましょう。
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