最終更新日:2026年4月21日
犬の咳は軽症とは限りません。心臓病や肺疾患が隠れるため、長引く咳は早期受診が重要です。
この資料は、愛知県豊田市のアロハオハナ動物病院が発信した、犬の咳に関する健康情報と病院の紹介をまとめたものです。獣医師の視点から、気管虚脱や心臓病、感染症、誤飲といった咳を引き起こす代表的な5つの疾患について、その特徴や生活習慣の改善の重要性を詳しく解説しています。また、適切な診断にはレントゲンや超音波検査が不可欠であることを示し、早期相談を推奨しています。記事の後半では、総合診療を提供する同院の強みや、飼い主さまが記録を持つことの大切さについても触れています。一連の内容を通じて、愛犬の異変にいち早く気づき、専門的なケアに繋げるための知識を網羅的に提供しています。
犬の咳の原因について
こんにちは、アロハオハナ動物病院かもがわ公園小動物クリニックの院長です。
犬は人と同じような咳をすることがあります。人と同じようにむせたり、風邪をひいたときなどに出るように、同じような原因があります。犬に特有の状態もあり、異常に続く場合は注意が必要です。この記事では、犬の咳が出る可能性のある病気を5つリストアップしてみました。

- 気道軟化症(気管虚脱):小型犬や短頭種によく見られ、気管がつぶれて咳が出る病気です。ガチョウの鳴くような声が特徴的です。重症化すると呼吸困難になることもあります。首輪をつけて、グイグイ引っ張るような散歩をしているとか、来客に吠えかかるなどの生活要因が悪化に影響を与えていると考えているので、病気だけではなく、生活習慣の見直しも一緒に考えていきましょう。
- 僧帽弁閉鎖不全症:チワワやトイプードルなどの高齢の小型犬に多く見られ、心臓の弁(血液の流れの逆流防止用ストッパー)の機能低下による病気です。食欲不振や咳が見られます。重症化したときに表れる肺水腫が、救急搬送、入院の大きな要因になります。それまでの主治医でのお薬の詳細や病気の経過が分かると、的確な対処ができますので、ぜひしっかり記録してきましょう。当院を主治医にしていただけば、カルテに必要な情報が記載されますので、その煩わしさからは解放されますので、転院をご検討してくださいね。
- ケンネルコフ:パラインフルエンザウイルスやボルデテラという細菌等による感染症ですが、ストレスや環境の変化がきっかけで起こるといっていいでしょう。乾いた咳が特徴です。下記の肺炎に進行することもあります。
- 肺炎:ウイルスや細菌、異物の誤飲などによって起こる肺の炎症で、人でもよく高齢者の死因になっていますので、侮れません。しっかりした、検査、治療が必要になります。
- 異物の誤飲:食べられないものを誤って飲み込むことで喉や食道に詰まり、咳の原因となることがあります。特に救急搬送されてくる患者さんで多いのが、歯磨きガムやリンゴなどの硬めの食べ物です。麻酔をかけることが多いので、費用がかかる事故ですが、逆にこのことを知っていれば防ぐこともできるといえます。事故や中毒の原因を知っておくことは、知識のワクチンと言えますね。

これらの病気の原因を見極めるには聴診などの身体検査の他にX線検査や超音波検査が必要です。気になる様子があれば、早めに獣医師に相談することが重要です。
犬が咳をしている時、すぐ病院に行くべき?
以下に当てはまる場合は早めの受診を推奨します。
- 咳が数日以上続く
- 夜間や早朝に咳が増える
- 呼吸が苦しそう
- 舌の色が紫色っぽい
- 食欲がない
- 元気がない
- 咳と一緒に吐く
- 高齢犬である
- 心臓病歴がある
犬の咳は自然に治る?
軽度の一過性刺激であれば改善することもあります。
しかし、心臓病や肺疾患が原因の場合、放置で悪化するケースがあります。
よくあるQ&A
Q1. 犬が急に咳をしたら様子見してもいいですか?
単発でその後元気なら様子見可能な場合もあります。
ただし繰り返す場合は受診が必要です。
Q2. 犬の咳と吐く動作の違いは?
咳は「ケホケホ」、吐き気は「オエッ」という腹圧が特徴です。
判断が難しい場合は動画撮影して受診時に見せることをおすすめします。
Q3. 夜だけ咳をするのはなぜ?
心臓病、気管虚脱、慢性気管支炎で見られることがあります。
Q4. 老犬の咳は危険ですか?
高齢犬では心臓病、肺腫瘍、慢性気道疾患の可能性が上がるため注意が必要です。
Q5. 散歩中だけ咳をします。大丈夫?
興奮時の気管刺激や首輪による気道軟化症の可能性があります。
Q6. 咳止めを市販薬で使っていいですか?
自己判断は危険です。
原因によっては悪化する可能性があります。
Q7. ケンネルコフはうつりますか?
はい。犬同士で感染する可能性があります。
Q8. 犬がガーガーと苦しそうな咳をします
短頭種気道症候群や喉頭麻痺、気道閉塞の可能性があります。
Q9. 動物病院ではどんな検査をしますか?
主に以下です。
- 聴診
- レントゲン検査
- 超音波検査
- 血液検査
- 場合によりCT・MRI検査
Q10. 咳を予防する方法はありますか?
- 定期健診
- 適正体重維持
- ワクチン接種
- ハーネス使用
- 早期受診
これらが重要です。
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