犬の夏の健康管理|散歩時間と室温の正解🐶

犬のサマーケアについて

最終更新日:2026年3月8日

犬の暑さ対策完全ガイド|散歩・室温・水分管理

この記事は、愛知県豊田市にあるアロハオハナ動物病院が、夏の暑さ対策として愛犬の健康を守るための具体的なサマーケアについて解説したものです。ワンちゃんは発汗による体温調節が苦手なため、適切な空調管理や散歩時間の工夫、十分な水分補給が欠かせないことを強調しています。また、過度なサマーカットが招く肌トラブルや、夏場に活発になる寄生虫への予防策についても獣医師の視点から助言しています。特に高齢犬や持病のある小型犬には、無理な外出を控えて室内で安静に過ごさせるいたわりの重要性を説いています。全体を通して、飼い主さまが正しい知識を持ち、季節に応じたきめ細やかなケアを行うよう促す内容となっています。

こんにちは。アロハオハナ動物病院かもがわ公園小動物クリニック院長です。

ワンちゃんは人のように汗をかいて体温調節をすることができません。

息をハアハアやって、そこから熱を逃がしています。 これをパンティングといいます。

夏の風物詩に打ち水がありますね。

水が蒸発することで、周囲の温度を奪い、温度が少し下がります。

犬はこれと同じ物理現象 を利用して 、体温を下げています。

ですから湿度の高いに日は、いくらハアハアゼエゼエやっても、なかなか蒸発しないので、体温が下がりにくいといえます。 つまり、 蒸し暑いときには要注意ということになります。

庭にいる場合は日陰に避難することも自然にみられる行動でしょう。

私が幼いころに庭で飼っていた子は地面を掘って、冷たい土にからだを埋めたりなんていう行動もありました。

お宅にいるワンちゃんの品種が、そもそも暑さに強いのか弱いのかを知っておくということは大切です。

アラスカンマラミュートやシベリアンハスキーなどの北方出身犬は名前からしていかにも暑さに弱そうですよね。

当院で診療している小型犬ではポメラニアンやシェルティーも北方系のワンちゃんです。

今の時代はワンちゃんを室内飼育している方が多いですね。暑いときにはエアコンを使うのがいいと思います。朝から暑い日には、「今日は暑くなりそうだから、エアコンつけてあげなきゃね。涼しくなるから 、いい子にお留守番しててね!」となるでしょう。

しかし、朝はそうでもないのに、 昼からグングン気温が上がるってことありますよね。

締め切った部屋に閉じ込められた場合には、熱中症の危険に曝されることになります。天気予報などにも注意し、温度管理にはしっかり気を遣ってあげましょう。

また、暑いときにはパンティングによって水分を失ってしまいますので、水のあげ忘れがないようにしましょう。

ショ ップや通販カタログには涼感グッズがたくさん並んでいますので、それらを利用するのもいいかもしれません。

残念ながら、真夏の日中にお散歩されている風景をよく目にします。

ホント悲しくなります。

飼い主様は「お散歩させてあげなきゃ、かわいそう」という強迫観念にかられているのではないかと想像します 。しかし、やはり気温の低い時間帯を選んでお散歩をされるのがいいですね。

ヒトとちがい、ワンちゃんは地面近くを歩いています。上から降り注ぐ直射日光以外にも、地面からの照り返しで、結構暑いです。カナダのBCSPCAという保護団体のホームページを参考になさってください。英語ですが、分かりやすい表が載っています。

特にアスファルトで舗装してある道路では、路面自体も暑いので、足裏パッドのケアも必要でしょう。

ロングコートのワンちゃんには、夏にはサマーカットをすると涼しげに見えます。しかし、それがエスカレートして、「丸刈りにすればもっと涼しそう」というのはチョット待ってください!被毛は直射日光を遮る役目もありますので、露出した肌は紫外線により日焼けのように炎症を起こしてしまう恐れもあります。UVケアも含めたスキンケアも大切です。

また、夏はノミやマダニなどの外部寄生虫も活動がさかんになっています。お散歩に連れて出るワンちゃんたちは、その予防対策も特に心がけてあげて欲しいですね。動物用医薬品を処方させていただきます。

お年寄りのワンちゃんについてはどうでしょう。

新陳代謝が衰え、持病なども増えてきています。やはり、若いときとは違います。いたわりと思いやりをもって接してあげましょう。副腎や甲状腺などの病気で、皮膚が弱っている場合が多いです。お散歩は控えめにして、熱射による肌トラブルを避けましょう。

小型犬に多い心臓病のある場合には、お散歩は気分転換くらいにしておきましょう。暑いときの運動は、命を落としかねません。

健康維持にお散歩は欠かせないという認識は改め、室内でゆっくり過ごさせてあげることが大切でしょう。

ニュース番組では夏にはよく食中毒事件が報道されますが、ワンちゃんでも食中毒を疑うような症状で来院するケースが増えます。おそらく、散歩で落ちているものを拾って食べてしまっているのでしょう。飼い主様がまったくワンちゃんを見ずにお散歩をしている光景を見ます。これでは何を拾って食べてしまうか分かりません。もし拾い癖のある子なら、バスケットマズルをつけてお散歩に行くとよいでしょう。

この時期には、除草剤や殺虫剤を散布してあり、それを舐めてしまうこともあるようです。怪しいところには近寄らないような散歩コースを設定しましょう。

もともと夏は皮膚トラブルの多い季節でもあります。

定期的なシャンプーは欠かさず、異常が見つかれば、ご相談ください。

暑いからといって、びしょ濡れの状態で自然乾燥をさせているというお話をうかがうことがありますが、生乾きは、細菌の増殖を助長すると思われます。シャンプー後はしっかりと乾かしてあげましょう。

ペットと一緒にいろいろな場所に旅行に行く機会も増えるでしょう。開放感に任せて、目の届かないところに放してしまわないように、必ず飼い主様がコントロールできるようにしておきましょう。

交通事故や咬傷など、危険は意外と多いものです。念のために旅行先での緊急時に対応してもらえる動物病院を検索しておきましょう。


夏のワンちゃんの健康Q&A

Q1 犬はなぜ夏に暑さに弱いのですか?

A
ワンちゃんは人のように汗をかいて体温を下げることができません。主に「パンティング(ハアハアとした呼吸)」で体温を調節します。そのため湿度が高いと体温が下がりにくく、熱中症のリスクが高くなります。蒸し暑い日は特に注意が必要です。

Q2 夏の散歩はどの時間帯が安全ですか?

A
基本は早朝か日没後です。日中のアスファルトは非常に高温になり、肉球をやけどする危険があります。また、ワンちゃんは地面に近い位置で生活しているため、人が感じる以上に強い暑さの影響を受けています。

Q3 暑い日は散歩をしない方がいいですか?

A
無理に散歩する必要はありません。特に高齢犬や心臓病のある犬では、暑い日の運動が命に関わることもあります。気分転換程度の短い散歩にするか、室内で過ごす方が安全な場合もあります。

Q4 犬の留守番中、エアコンは必要ですか?

A
はい。夏は室内でも熱中症が起こります。朝は涼しくても昼に急激に気温が上がる日があります。留守番させるときはエアコンを使用し、温度管理をしてあげましょう。

Q5 犬のサマーカットはした方がいいですか?

A
適度なカットは問題ありませんが、丸刈りはおすすめできません。被毛は直射日光から皮膚を守る役割もあるため、短くしすぎると紫外線による皮膚炎を起こすことがあります。

Q6 夏は水をどれくらい飲ませればいいですか?

A
犬はパンティングによって水分を失います。夏は普段より多く水を必要とするため、いつでも新鮮な水を飲める状態にしておきましょう。外出時も水を持参すると安心です。

Q7 夏に多い犬の病気はありますか?

A
夏は以下のトラブルが増えます。

  • 熱中症
  • 皮膚トラブル(湿気・細菌増殖)
  • ノミ・マダニ感染
  • 食中毒

特に高温多湿は皮膚トラブルが起きやすいため、定期的なシャンプーや皮膚チェックが重要です。

Q8 夏の散歩で気をつけることは何ですか?

A
次の3点に注意しましょう。

  1. 落ちている食べ物を拾い食いしない
  2. 除草剤や殺虫剤がまかれている場所を避ける
  3. ノミ・マダニ予防を行う

拾い食い癖のあるワンちゃんには、バスケットマズルなどを検討することもあります。

Q9 犬は気温何度から暑さに注意が必要ですか?

A
一般的に気温25℃を超えると注意、30℃を超えると熱中症リスクが高くなるといわれています。特に湿度が高い日は体温調節が難しくなるため、気温だけでなく湿度にも注意しましょう。

Q10 犬の散歩前に地面の熱さを確認する方法はありますか?

A
手の甲をアスファルトに5秒置いて熱いと感じたら危険です。その温度は犬の肉球にとってやけどのリスクがあります。夏の昼間の散歩は避けましょう。

Q11 犬の熱中症の初期症状はどんなものですか?

A
初期症状には以下があります。

  • 激しいパンティング(ハアハア呼吸)
  • よだれが多い
  • 元気がない
  • 歩き方がおかしい

これらが見られたらすぐに涼しい場所へ移動させ、早めに動物病院へ相談しましょう。

Q12 犬が熱中症になった場合、家でできる応急処置はありますか?

A
まずは涼しい場所へ移動させ、体を冷やすことが大切です。
首・わき・足の付け根など血管の多い部分を冷やし、水が飲めるなら少量ずつ与えます。ただし応急処置後は必ず動物病院で診察を受けてください。

Q13 犬に夏用の服(クールウェア)は効果がありますか?

A
濡らして使用するタイプのクールウェアは、蒸発による冷却効果で体温上昇を抑えることがあります。ただし高湿度の環境では効果が弱くなることもあります。

Q14 短頭種(フレンチブルドッグなど)は夏に弱いのですか?

A
はい。短頭種は呼吸による体温調節が苦手なため、暑さに非常に弱い犬種です。夏は散歩時間や室温管理に特に注意が必要です。

Q15 夏に犬の食欲が落ちるのは普通ですか?

A
軽度の食欲低下は見られることがありますが、元気がない・嘔吐・下痢などを伴う場合は病気の可能性があります。特に熱中症や胃腸炎の可能性もあるため注意しましょう。

Q16 夏の車内に犬を残すのはどれくらい危険ですか?

A
夏の車内は数分で50℃以上になることがあります。短時間でも熱中症になる危険があるため、犬を車内に残すことは避けましょう。

Q17 犬が暑そうにハアハアしています。受診した方がいいですか?

A
軽いパンティングだけで元気がある場合は様子を見ることもあります。しかし、

  • ぐったりしている
  • よだれが多い
  • 歩き方がおかしい

などの症状がある場合は熱中症の可能性があります。早めに動物病院へ相談しましょう。

Q18 犬が夏に食欲が落ちました。病院に行くべきでしょうか?

A
暑い時期に食欲が少し落ちることはありますが、

  • 食べない状態が1日以上続く
  • 嘔吐や下痢がある
  • 元気がない

このような場合は消化器疾患や熱中症の可能性もあるため、動物病院での診察をおすすめします。

Q19 犬の皮膚が赤くなっています。夏はよくあることですか?

A
夏は湿度が高く、細菌性皮膚炎やマラセチア皮膚炎が増える季節です。
赤みやかゆみ、ベタつきがある場合は、早めに治療することで悪化を防ぐことができます。

Q20 犬が耳をかゆがっています。夏と関係ありますか?

A
はい。夏は湿気が多いため、外耳炎が増える季節です。
耳のにおいが強い、赤茶色の耳垢が増えた場合は、動物病院で耳のチェックを受けることをおすすめします。

Q21 ノミやマダニは夏だけ予防すればいいですか?

A
ノミやマダニは春から秋にかけて特に活発になります。
マダニは種類によっては冬でも活動するため、定期的な予防が重要です。

Q22 夏の健康診断は必要ですか?

A
夏は体調を崩す犬が増える時期です。

  • 高齢犬
  • 心臓病や呼吸器疾患のある犬

では、本格的な暑さのピークを迎える前の健康チェックを受けておくと安心です。

Q23 犬の体温が高い気がします。どうすればいいですか?

A
犬の平熱は約38〜39℃です。人より高いことは覚えておきましょう。
ぐったりしている、呼吸が荒いなどの症状がある場合は、熱中症の可能性もあるため早めに動物病院を受診してください。

Q24 犬の夏バテはありますか?

A
犬も暑さによって食欲低下や元気消失が見られることがあります。
ただし、夏バテと思っていたら病気が隠れていることもあります。症状が続く場合は動物病院での診察が安心です。


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